文責:教理研究院
注、真の父母様のみ言、および太田講師の講義は「青い字」で、
サンクリュアリ教会側の主張は「茶色の字」で区別しています。
現在のサンクチュアリ教会は2017年5月以降、亨進様をはじめメンバーが銃を構えた写真をインターネット上に拡散し、〝武装集団〟化しているのではないかと疑わせる行動を取るばかりでなく、2017年9月23日には、「真の母」の位置に姜賢實氏を就けて人類の真の父母とし、〝親のすげ替え〟を行うなど、一般常識からも、原理と真のお父様のみ言に照らし合わせても、その〝逸脱〟は甚だしく、統一原理を信じ、真の父母様を奉じているとはとても言えない異常な集団となっています。
さて、そのようなサンクチュアリ教会を支持する澤田地平氏が、ブログで太田朝久講師の講義のある一部分のみを抜き取って、太田講師が、まるでお母様に〝原罪があった〟と講義しているかのように批判しています。
澤田氏の批判は、太田講師の講義全体の流れを無視した、とんでもない批判であり、しかも講義案を〝改竄〟する悪意に基づいたものです。澤田氏が取りあげている太田講師の講義部分をディクテーションすれば、以下のようになります。
「このようにして、無原罪として生まれたアダムが縦的八段階を通過し、まず個人において神様の直接主管圏に入っていきます。直接主管圏に入ったアダムは、み言を天使長圏に伝えながら、『メシヤのための基台』を造り、堕落エバを救うために、長成期完成級まで下りて来て下さり、そして真の母を勝利させる7年路程を梯子をかけて登り、真の母を完成圏へと引き上げて下さるわけであります。
このようにして、勝利した『真の父母』が立ったならば、真の父母が、まさに接ぎ木をするため、また長成期完成級へと下りて来て下さって、原罪を清算し、その祝福家庭を神の直接主管圏へと導いていくために、まさに梯子をかけて、私たちを救う摂理をしてこられたわけであります」
上記の講義を、誤解がないように正しく理解するには、太田講師が終始一貫して語っている「霊的堕落のみの時の救済摂理」の内容について理解しなければなりません。
実は、澤田氏が批判のために抜き取った太田講師の講義の少し前のところに、次のような講義内容があります。太田講師は、上述した部分の〝前提〟として次のように語っています。
「すなわち、エデンの園の中において発生した堕落エバの罪を清算し、いかに勝利した真の母を取り戻していくのかというのが、復帰摂理の中心テーマでありました。そのため、復帰摂理において、この堕落したエバの罪を清算していく立場が、レアの立場でありました。このレアの立場において、神、アダム、天使長の三者に対して犯した罪を清算し、本来あるべき新婦の立場に帰っていかなければならないのが人類の真の母であります。このような道を開拓してきたのが、復帰摂理におけるレアとラケルの立場であり、そのように展開されてきた罪を清算する路程を最終的に復帰歴史の結実体として成し遂げていくのが、メシヤの妻、すなわち人類の真の母であるというわけであります」
以上のように、太田講師は、「堕落エバの罪を清算し、いかに勝利した真の母を取り戻していくのかというのが、復帰摂理の中心テーマ」であったと述べ、そのための復帰の道(エバが罪を清算する道)を開拓してきたのが、堕落エバとしての「レアとラケルの立場」の女性であったと述べています。すなわち、太田講師の講義案に「堕落エバ」「エバが罪を清算」とあるのは、復帰摂理の中において現れたレアとラケルという「堕落エバ」を指して述べているのであって、決して「真の母」のことではありません。
「霊的堕落のみの時の救済摂理」に立ち返るまでの「堕落エバの罪」を蕩減する道を、レアとラケルが担当しながら清算してきたのであり、そのような講義の流れを踏まえて、講義案の図に補足文を加えれば、上のような図になります。
すなわち、歴史的に堕落エバ(レアとラケル)が罪を清算してきた勝利的な条件の上で、図にあるように「長成期完成級」において「新婦」である「真の母」が現れ、そして聖婚をされて「真の母の7年路程」を歩まれることを、太田講師は語っているのです。
つまり、「霊的堕落のみの時の救済摂理」とは「長成期完成級」に至ったことを意味しており、太田講師は、「霊的堕落のみの時の救済摂理」の時点にまで立ち返った「長成期完成級」で、初めて「新婦」である「真の母」が現れることを述べているのです。
ところが、澤田氏は、太田講師のこの一連の講義の流れを無視して、講義案を次の図のように改竄しています。
澤田氏が批判映像で示した講義案の図は、太田講師の講義に出てきません。澤田氏のこの〝改竄行為〟は悪質です。
ある一部分だけを抜き取って、それを改竄するのは大きな問題です。
そればかりか、澤田氏は、太田講師がその直後に、一連の講義内容の〝根拠〟として取りあげたお父様のみ言の部分を取りあげずに、削除しています。
これは、さらに〝悪質〟なことであると言わざるを得ません。
太田講師は、この「霊的堕落のみの時の救済摂理」を踏まえて、次のお父様のみ言を引用しています。澤田氏が削除した、直後のみ言部分をディクテーションすると、次のようになります。
「この点について、16万訪韓セミナーで次のように語っておられます。
『真の父母は蘇生、長成、完成(期)基準以上に、完成基準を通過して降りてきているのです。解放圏を経て、神様をお連れして、堕落圏の長成(期)完成(級)基準まで降りてきて、先生が接ぎ木してやるのだから、先生を通して完成基準に上がる道が出来るのです。梯子が作ってあるのです。分かりましたか? 真の父母が通過した梯子があるので、それを上がることが出来るのです。……真の父母と一体となっていけば、無難にその峠は通過します。真の父母を離れた場合には、行く道がありません。原理的にそうなっているのです』(『訪韓修練会み言集』74ページ)
こうして、真の父母が勝利されたその勝利圏によってつくられるのが聖酒なのです」
お父様のみ言は、主語が「真の父母」になっていることに注目しなければなりません。そこに「真の母」が含まれており、そこからお母様を排除してはなりません。お父様は、「真の父母は……神様をお連れして、堕落圏の長成(期)完成(級)基準まで降りてきて」と述べておられ、そして、「真の父母が通過した梯子があるので、それを上がることが出来る」とか、「真の父母と一体となっていけば、無難にその峠は通過します。真の父母を離れた場合には、行く道がありません」と明確に語っておられます。
特に、み言の最初の部分で、お父様は「真の父母は蘇生、長成、完成(期)基準以上に、完成基準を通過して降りてきているのです」と語っておられます。この言葉から明確なように、お父様もお母様も、共に堕落圏(長成期完成級以下)におられるのではありません。
この講義の根拠として引用したお父様のみ言、および「霊的堕落のみの時の救済摂理」を踏まえて、澤田氏が批判のために用いたディクテーション部分を、誤解のないよう補足文を加えて述べるなら、次のようになります。(注、補足は黒い文字)
「このようにして、無原罪として生まれたアダムが縦的八段階を通過し、まず個人において神様の直接主管圏に入っていきます。直接主管圏に入ったアダムは、(三弟子の復帰のために)み言を天使長圏に伝えながら、『メシヤのための基台』を造り、堕落エバ(祝福を受ける女性たち)を救うために、長成期完成級(「メシヤのための基台」に)まで下りて来て下さり、そして(復帰された「エデンの園」にいる)真の母を勝利させる7年路程を梯子をかけて登り、真の母を完成圏へと引き上げて下さるわけであります。
このようにして、勝利した『真の父母』が立ったならば、真の父母が、まさに接ぎ木をするため、また長成期完成級へと下りて来て下さって、(堕落人類の)原罪を清算し、その祝福家庭を神の直接主管圏へと導いていくために、まさに梯子をかけて私たちを救う摂理をしてこられたわけであります」
メシヤは、まさに〝命懸け〟でサタン世界と戦って三弟子(3天使長圏)を復帰され、「メシヤのための基台」を確立し、復帰された「エデンの園」が現れたなら、その「エデンの園」にいるエバ(新婦)は〝無原罪〟であられ、〝神の血統〟なのです。
「真の父母様宣布文サイト」では、この「霊的堕落のみの時の救済摂理」について一貫して論じています。
以上のように、太田講師は、お父様のみ言と『原理講論』の原理に基づいて、そのように講義をしているのであって、その講義の主旨に反し、澤田地平氏が、「真の母」に原罪があるかのように太田講師が講義していると批判することは、太田講師の講義内容が理解できないのか、これら一連の講義内容を意図的に無視した〝悪意〟に基づくものに他なりません。
私たちは、このような講義全体の流れを無視する〝悪意〟に基づいた批判に惑わされないように十分に注意しなければなりません。
なお、「霊的堕落のみの時の救済摂理」を理解するには、2015年10月1日、「真の父母様宣布文サイト」に、「真のお母様の『無原罪性』―『血統転換、私は母胎からなのです』の意味について」の題名でアップした文章(https://trueparents.jp/?page_id=1767)、さらには、2018年2月1日、同サイトに掲載した「『真のお母様の無原罪誕生』に対する批判への応答―お父様のみ言:真の母は『堕落していない純粋な血統をもって生まれた方』」(https://trueparents.jp/?page_id=3922)などをお読みください。
それらの内容を理解すれば、お母様が「無原罪」でお生まれになった事実が分かりますし、「独生女」のみ言が、お父様のみ言であることを確認することができます。
以上のように、太田講師は、「霊的堕落のみの時の救済摂理」という内容に基づき、「真の母」は、復帰された「エデンの園」において〝無原罪〟〝神の血統〟を持たれた独り娘(独生女)として顕現された女性であるとして、終始一貫して講義してきました。
ところが、澤田地平氏は、太田講師の講義の一部分を抜き取って〝改竄〟し主張するにとどまらず、お母様が2014年7月1日に「血統転換、私は母胎からです」というみ言を語られて以降において、家庭連合ではそれまでの講義を変更して、突然、お母様の〝無原罪誕生〟について講義するようになったなどと批判しています(注、澤田地平氏が作成した上の黒い図を参照のこと)。
しかしながら、澤田地平氏が批判のために用いた太田講師の講義映像は、2010年10月から2011年2月にかけて作成されたものです。それらの講義は、お母様が2014年7月1日に「血統転換、私は母胎からです」というみ言を語られるよりも、はるか以前に作成された映像なのです。
これらの事実を踏まえた上で、私たちは、お父様のみ言と原理から逸脱し〝異常集団〟と化しているサンクチュアリ教会を信奉する澤田地平氏による〝悪意〟と〝虚偽〟に基づく批判に惑わされないよう、十分に気を付けなければなりません。