文亨進様による「鉄のつえ」に対する非原理的言説

文責:教理研究院

                             注、真の父母様のみ言や『原理講論』は、「青い字」で、サンクチュアリ教会側の主張は「茶色の字」で区別しています。

 文亨進様を中心とする「サンクチュアリ教会」は、2018年2月28日にライフル銃(AR-15)を携行して「天宙天地人真の父母様天一国生命の書入籍祝福式」という独自の儀式を行いました。その2週間前、アメリカ・フロリダ州でライフル銃(AR-15)を使った銃乱射事件が発生して17人が死亡したことから、米国社会では銃規制の世論が高まっていた時でした。その中で、サンクチュアリ教会は聖書にある「鉄のつえ」を「ライフル銃」であると非原理的解釈を行い、ライフル銃(AR-15)を携行して儀式を行ったために、近隣の小学校では休校となり、それを米国メディアが報道しました。
 今回は、亨進様の説く「鉄のつえ」に対する理解、解釈が、原理的にも、真のお父様のみ言から見ても、如何に誤っているかを明らかにします。

(1)原理の解釈:「鉄のつえ」とは「神のみ言」
 ヨハネの黙示録12章5節を引用します。

 「女は男の子を産んだが、彼は鉄のつえをもってすべての国民を治めるべき者である。この子は、神のみもとに、その御座のところに、引き上げられた」
 このヨハネの黙示録の「鉄のつえ」を、亨進様は次のように解釈します。
 「神様はすべての男女に義務として課されたものが鉄のつえによる統治であり、王家の冠と鉄のつえを求めておられます。鉄のつえとは現代版マスケット銃(訳注:アメリカ独立戦争の際にアメリカ人がこの銃を使った)である、AR-15ライフルです」(2019年2月5日の亨進様のスピーチ)

 亨進様は「鉄のつえとは……AR-15ライフル(銃)であるとします。すなわち、「鉄のつえをもってすべての国民を治める」とは、「鉄のつえによる統治」であり、「AR-15ライフル(銃)による統治だというのです。
 「VICEメディア」は2018年11月12日、サンクチュアリ教会の〝独自の儀式〟などに対する亨進様の主張を取り上げ、「『神のための銃』AR-15の教会」と題して、次のように報道しました。

 「世界平和統一聖殿(注、サンクチュアリ教会)は小さなキリスト教の非主流の教派です。発祥の地は韓国であり、アメリカを本拠地にしています。ずっとカルトだと非難されてきました。率いるのはカリスマ的指導者、亨進ショーン・ムーン。あるいは『二代王』です。これらのクリスチャンは神の地上天国を造らなければならないと信じています。そのために銃が必要なのです」

 このように、「VICEメディア」は亨進様が「神の地上天国」をつくるために「銃が必要」であると主張していることを報道しました。亨進様は、2019年2月5日のスピーチで「鉄のつえ」とは「AR-15ライフル(銃)であると解釈し、神の願いは「鉄のつえ(AR-15ライフル銃)による統治」であると断定的に述べますが、これは非原理的で誤った主張です。

 『原理講論』は、ヨハネの黙示録の聖句を次のように解釈します。

 「イエスが再臨されるときには、彼は地上で誕生されるので……彼は鉄のつえをもってすべての国民を治めるべき者である。……ここ(ヨハネの黙示録12章5節)で言っている鉄の杖とは、罪悪世界を審判して、地上天国を復帰する神のみ言を意味する(572ページ)

 『原理講論』は、「鉄のつえ」を「神のみ言」であるとしています。すなわち「彼は鉄のつえをもってすべての国民を治める」とは、再臨主が「神のみ言」をもって「罪悪世界を審判して、地上天国を復帰する」ということです。
 さらに、『原理講論』は次のように述べています。

 「世を裁かれるイエスの口のむち、舌と口の息、すなわち彼(再臨主)のみ言こそが、その鉄の杖なのである」(572ページ)

 このように「彼(再臨主)のみ言」こそが、この世を裁かれる「鉄のつえ」であり、再臨主が語られる「神のみ言」によって「罪悪世界を審判して、地上天国」はつくられるのです。亨進様は「神の地上天国」をつくるためには、義務として「銃が必要」であるなどと述べていますが、このような非原理的な主張をすること自体、原理のみ言を全く理解していないか、あるいは、何らかの意図を持って敢えてこのような主張をしているのではないかと疑わざるを得ません。
 さらに、亨進様は「鉄の杖の王国」のメッセージで次のように述べています。

 「鉄の杖による統治こそが聖書に基づく統治であり、キリストご自身が神の王国を定義した聖書に基づく道なのです。キリストご自身が、鉄の杖の統治によって神の王国の統治を定義しています」(2018年2月11日)

 亨進様は「鉄の杖(銃)による統治こそが聖書に基づく統治」であると述べます。
 しかし、真のお父様は次のように語っておられます。

 「本来天国とは、神の愛によって統治された国において生活し、そこで子女を生み、そこで所有物を得て、生きていく所です」(『ファミリー』1987年12月号、55ページ)

 真のお父様は「天国とは、神の愛によって統治された国」であると語っておられ、神様の真の愛と真理(み言)による統治こそが、聖書の「鉄のつえ」に対する原理的解釈です。

(2)天国でも、悪と戦うために「銃」が必要?

 亨進様は、以下の聖句を用いて非原理的主張を述べます。その聖句を引用します。

 「千年の期間が終わると、サタンはその獄から解放される。そして、出て行き、地の四方にいる庶民国、すなわちゴグ、マゴグを惑わし、彼らを戦いのために召集する。その数は、海の砂のように多い。彼らは地上の広い所に上ってきて、聖徒たちの陣営と愛されていた都とを包囲した。すると、天から火が下ってきて、彼らを焼き尽くした」(ヨハネの黙示録20章7~9節)

 亨進様は、この聖句を次のように解釈します。

 「神様が人間に自由意志をくださった以上、人々は神様の王国でも悪を選択することができます。そのゆえに、再臨主の千年王国が建設された千年後にも、悪が砂のように集まってゴグとマゴグを惑わし神様に対抗して戦おうと飛びかかるのです。神様の千年王国でも、そのように悪が存在するために、善良な市民が鉄の杖の力を使用できる権利を持つことが本当に重要です」(2018年3月6日の亨進様のスピーチ)

 「サタンが千年後にまた戦いを起こそうとします。しかし、すぐに負けます。すぐに負けます。何故?全市民に王冠と鉄の杖のパワーがあるから。……天から火が降りると言います。でしょ?銃器は何ですか?火が出る機械です。本当に火のパワーを使って弾丸を引き出します。器物のように打ち砕くことができる弾丸を出すのです。火のパワーで」(同年3月7日のスピーチ)

① 天国でも「悪が存在する」という誤り

 亨進様は「神様が人間に自由意志をくださった以上、人々は神様の王国でも悪を選択することができます。……神様の千年王国でも、そのように悪が存在する」と主張しています。しかし、これは非原理的な主張にほかなりません。
 『原理講論』は次のように述べています。

 「神の創造目的が完成されたならば、罪の影さえも見えない理想世界が地上に実現されたはずであって、このような世界を称して、我々は地上天国という」(69ページ)
「復帰摂理の目的は何であろうか。それは本来神の創造目的であった、善の対象である天国をつくることにほかならない」(140ページ)

 神の創造目的が完成された世界とは「罪の影さえも見えない理想世界」なのであり、それが「地上天国」です。すなわち、「人類の罪悪史を清算した新しい時代において建設するはずの新世界は、罪を犯そうとしても犯すことのできない世界」(34ページ)です。ゆえに、神の創造目的が完成された世界は「善の対象である天国」であり、亨進様が主張するような「悪が存在する」世界ではありません。
 また、『原理講論』は「原理を離れた自由はない」として、次のように述べています。

 「神を喜ばせ得るような実績を追求するために、自由意志による自由行動は、善の結果のみをもたらすようになる。それゆえに人間は決して自由によって堕落することはできないのである」(126ページ)

 善の主体であられる神様の願われる創造理想世界は「善の対象である天国」であるために、その世界には善のみが存在するのであって、悪は存在しない世界です。ゆえに、神様が本然の人間に与えた自由意志は「神を喜ばせ得るような実績」のために善の結果のみを追求するのです。
 ところが、亨進様は「神様が人間に自由意志をくださった以上、人々は神様の王国でも悪を選択することができますという誤った主張をしています。これでは、原理が全くわかっていないと言わざるをえません。

②「神様の王国でも悪が存在するために、銃が必要」という誤り

 亨進様は上述の聖句を「再臨主の千年王国が建設された千年後にも、悪が砂のように集まってゴグとマゴグを惑わし神様に対抗して戦おうと飛びかかるのです。……悪が存在するために、善良な市民が鉄の杖(銃)の力を使用できる権利を持つことが本当に重要」であると解釈し、「銃」を所持する必要性を強調します。しかし、これも非原理的な解釈による誤った主張です。
 『原理講論』は次のように述べています。

 「理想社会においても、あらゆる社会の人々が神と縦的な関係を結ぶことによって横的な関係をも結ぶようになるので、喜怒哀楽を共にする一つの有機体をつくるようになるのである。それゆえに、この社会においては、他人を害することが、すなわち自分を害する結果をもたらすことになるので、罪を犯すことができないのである(531ページ)
 (民主と共産の二つの世界が)統一されたのちにきたるべき理想世界は、全人類が共に喜ぶ世界でなければならないので、この世界は、敵を武器で外的に屈伏させるだけでは決して実現できない(553ページ)

 『原理講論』は理想社会とは、あらゆる人々が「喜怒哀楽を共にする一つの有機体」をつくるようになるために、「他人を害すること」「罪を犯すことができない」社会が形成されると述べます。
 また、民主と共産の二つの世界が統一された理想世界とは、「全人類が共に喜ぶ世界」であり、そのような世界を成すためには敵を武器で外的に屈伏させるだけでは決して実現できない」というのです。
 真のお父様は、次のように語っておられます。

 「イザヤ書第2章4節の教えのように、今や、『銃や刀を溶かして、すきとくわを作る』時です。人類はこれ以上、戦争のための戦争に子女たちの命を犠牲にし、天文学的なお金を費やす悪業を繰り返してはなりません」(『平和神經』44ページ)

 真のお母様も次のように語っておられます。

 「平和に向かう世界に、銃や剣が必要でしょうか? 平和に向かう世界に、銃や核などは必要ありません」(『世界家庭』2019年5月号、9ページ)

 真のお父様は「今や、『銃や刀を溶かして、すきとくわを作る』時」であり、「人類はこれ以上、戦争のための……悪業を繰り返してはなりません」と述べておられます。また、真のお母様も2019年4月6日、米国のキリスト教会で「平和に向かう世界に、銃や核などは必要ありません」と語っておられます。このように、真のお母様と真のお父様が説かれる平和思想は完全に一致しておられ、それは銃などの必要のない理想世界なのです。
 ところが、亨進様は、理想世界でも悪は存在するので「銃が必要」であると述べ、真のお父様が説かれる平和思想と真っ向から反する主張をしているのです。

③「火の審判」とは「み言の審判」である

 亨進様は上述の聖句を「再臨主の千年王国が建設された千年後にも、悪が砂のように集まってゴグとマゴグを惑わし神様に対抗して戦おうと飛びかかるのです。……サタンが千年後にまた戦いを起こそうとします。しかし、すぐに負けます。すぐに負けます。何故? 全市民に王冠と鉄の杖のパワーがあるから。天から火が降りると言います。でしょ? 銃器は何ですか? 火が出る機械です。本当に火のパワーを使って弾丸を引き出します。器物のように打ち砕くことができる弾丸を出すのです」と解釈します。
 しかし、『原理講論』は次のように述べています。

 「ルカ福音書12章49節には、イエスは火を地上に投じるために来られたとある。しかし実際はイエスが火をもって審判なさったという何の痕跡も、我々は発見することができないのである。とすれば、このみ言は何かを比喩されたのであると見なければならない。ヤコブ書3章6節に『舌は火である』と言われたみ言からすれば、火の審判は、すなわち舌の審判であり、舌の審判は、すなわちみ言の審判を意味する(151ページ)

 『原理講論』は「わたし(イエス)は、火を地上に投じるためにきた」という聖句の「火」が「み言」を意味していると述べます。同様にヨハネの黙示録20章9節に「天から火が下ってきて、彼らを焼き尽くした」という聖句の「火」も「み言」を象徴するのです。
 ところが、亨進様はこれらの聖句に出てくる「火」は「銃器」を比喩したものであり、「火のパワーを使って弾丸」を引き出し、打ち砕くと述べています。これも非原理的な解釈による誤った主張です。
 真のお父様は次のように語っておられます。

 (神様の)理想が成就する時が終末であり、再臨の時期です。したがって再臨期は、火の審判や地が崩れたり、信じる人が空中に引き上げられるなど、天変地異現象が起こるのではありません。もつれた曲折の悲運の歴史を蕩減し、個人から家庭、社会、国家を経て、世界を正しく立てる時なのです(『真の家庭と世界平和』516ページ)

 真のお父様は(メシヤの)再臨期は、火の審判や……天変地異現象が起こるのではありません」と語っておられます。すなわち、神様の理想が成就する時とは「歴史を蕩減し、(神様と真の父母様を中心とした)個人から家庭、社会、国家を経て、世界を正しく立てる時」であると語っておられます。ところが、亨進様は原理の教え、真のお父様のみ言、思想に反し、恣意的に聖書を解釈し、誤った主張をしています。

(3)「平和軍・平和警察」に対する恣意的解釈

①武器で武装する「平和軍・平和警察」の誤り
 亨進様は2018年5月13日、「鉄のつえの王国15」で次のように述べています。

 「お父様が平和警察・平和軍によって与えた祝福です。それは武装した市民です。訓練を受け、権威と力を授けられます。キリストのような善の指導者から力を受けます。……神様の王国の福音の文化という話の中で、武装市民による平和警察・平和軍という贈り物があり、善良な人が力を持つなら何が起こるでしょうか。悪魔を追い出します。悪魔を恐れさせるのです」

 亨進様は「お父様が平和警察・平和軍によって与えた祝福」とは武装市民による平和警察・平和軍であると述べます。
 しかし、真のお父様は次のように語っておられます。

 「自然災害を防ぎ、家庭倫理の確立や純潔を守ることを促進する平和組織『世界平和王国警察』と『世界平和王国軍』の創設を満天下に宣布しました。この二つの組織は、今から私たちの体の赤血球と白血球のような役割を果たし、世界の至る所で天の血統に接ぎ木され、新しい出発をした祝福家庭を保護し、一方では、神様が下さったエデンの園、すなわちこの美しく有り難い地球星を守り、保護し、育てあげる警備隊の役割を果たすようになるでしょう」(『平和神經』99ページ)

 真のお父様は2005年10月20日、ウクライナで「平和組織『世界平和王国警察』と『世界平和王国軍』の創設」を宣布されました。この二つの組織は「自然災害を防ぎ、家庭倫理の確立や純潔を守ることを促進する」ための平和組織です。人間の体に例えると「赤血球と白血球のような役割」を果たすと語られました。
 また、真のお父様は次のようにも語っておられます。

 「『天宙平和連合』はアベル的国連です。天の国の国連と同じです。それに実効性をもたせるために、基盤をつくるのです。ですから、軍隊の力と警察の力が重要です。戦争が起きる所には、必ず軍隊が行って駐屯するのです。
 私たちは行って、教育しながら消化しようというのです。それは問題ありません。
 『平和軍』は、武器をもってどうにかするのではありません。ひとえに教育を通してするのです」(『真の父母經』945ページ)

 真のお父様は「『平和軍』は、武器をもってどうにかするのではありません。ひとえに教育を通してするのです」と語っておられるように、真の父母様の原理とみ言で「家庭倫理の確立や純潔を守る」教育を行い、天の血統に接ぎ木された祝福家庭を守るために、「『世界平和王国警察』と『世界平和王国軍』」を創設されたのです。
 ところが、亨進様は(武器で)武装した市民」になることが「お父様が平和警察・平和軍によって与えた祝福」であるという誤った主張をしています。これは真のお父様が創設を宣布された「『世界平和王国警察』と『世界平和王国軍』」の趣旨とは全く異なった主張です。
 真のお父様は、次のように語っておられます。

 「私たちは、天の軍隊として世界を救わなければなりません。銃とか大砲は必要ではありません(『ファミリー』1977年8月号、30ページ)

 真のお父様は世界を救う「天の軍隊」「銃とか大砲は必要ではありません」と語っておられ、「天の軍隊」とは、亨進様が言うような(武器で)武装」する「平和警察・平和軍」ではありません。
 さらに、真のお父様は次のようにも語っておられます。

 「先生と一緒にこれから思想武装をしなければなりません。その思想武装とは、神様を中心とする思想武装であり、それから人類に対する思想武装です。その思想武装の骨材が何かと言えば愛です。愛を中心とした思想武装です。これを悪魔は最も嫌うのです」(『神様の摂理から見た南北統一』862ページ)
 「対立する善と悪の世界をどうやって統一させますか。統一思想をもって統一させます(『神様の摂理から見た南北統一』859ページ)

 真のお父様は「対立する善と悪の世界」「統一思想をもって統一」させると語っておられます。それは「神様を中心」とする「愛を中心とした思想武装」です。すなわち、真のお父様が「『平和軍』は、……教育を通してする」と語っておられるのは「対立する善と悪の世界」「統一思想」で教育し統一するという意味なのです。その為に祝福家庭は「鉄のつえ」である「神のみ言」をもって「思想武装」しなければならないというのです。
 ところが、亨進様は「鉄のつえ」「銃」であるとし、これは原理理解が不十分の故か、あるいは恣意的にか、非原理的解釈をし、(武器で)武装」することが「平和警察・平和軍」であると述べるのです。しかしながら、上記の真のお父様のみ言、思想からして、これは誤った言説であることが明らかです。

②偽りの「神氏族メシヤ王権即位式」
 サンクチュアリ教会は、ブログを通じて、彼ら独自の「神氏族メシヤ王権即位式」を以下のように実施するよう指示しています。

 「亨進二代王様のみ言にもとづき、各家庭において『神氏族メシヤ王権即位式』を行なって下さいますよう、お願い致します。即位式は祝祷を受け、写真を撮ることで完了します。……銃を持って撮影して下さい」

 亨進様は、「神氏族メシヤ王権即位式」「銃を持って撮影」して、祝祷を受けて完了すると指示しています。しかし、これは偽りの「神氏族メシヤ王権即位式」です。
 前述したように、亨進様は聖書に出てくる「鉄の杖」「銃」であるという誤った解釈によって非原理的な行動を取っています。これは真のお父様のみ言、平和思想に反するものです。
 亨進様の述べる〝祝福家庭は「神氏族メシヤ王権即位式」を完了させるために「銃を持って撮影」する〟といった内容は、お父様のみ言に全く根拠がありません。

③ AR-15ライフル銃を持参し、偽りの「祝福式」を挙行

 前述したように2018年2月28日、サンクチュアリ教会では「天宙天地人真の父母様天一国生命の書入籍祝福式」という独自の儀式を行いました。サンクチュアリ教会が発表した内容を以下、引用します。

 「天宙(天地人)真の父母様天一国生命の書入籍祝福に、王冠と公認の鉄の杖を持参したうえで、ニューファンドランドにおいて直接参加、またはインターネット中継で参加すること……『公認の鉄の杖』について 2 代王様はこれまで、AR-15型半自動小銃とAR半自動拳銃を指定されておられます。AR-15の購入が困難な国においては、AK 型小銃も可能です」(サンクチュアリ教会のブログから引用)

 亨進様は2018年2月28日の「天宙天地人真の父母様天一国生命の書入籍祝福式」という儀式に参加するために、サンクチュアリ教会が公認する鉄の杖を持参しなければならないと参加者に呼びかけています。そして、亨進様はAR-15型半自動小銃とAR 半自動拳銃」「公認の鉄の杖」であるとしています。
 しかし、真の父母様を中心とする祝福式で、今日まで「銃」を持参し式典を行ったことは一切ありません。「銃」を持参して祝福式を行うこと自体、真のお父様のみ言に全く根拠がありません。これは神聖なる祝福式を冒涜し、真の父母様の位相をおとしめ、み言と伝統に反する行為であると言えます。
 以上のように、亨進様がAR-15ライフル(銃)で武装した独自の「祝福式」や「神氏族メシヤ王権即位式」の実施、「平和軍・平和警察」に対する解釈など、非原理的な言動をするのは聖書の「鉄の杖」をAR-15ライフル(銃)であるとする誤った解釈に基づくものです。
 『原理講論』に「新しい真理が出現して、象徴と比喩で表現されている聖書の根本内容を、だれもが公認し得るように解明しない限り、教派分裂とその闘争の道を防ぐことはできない」(170ページ)とありますが、亨進様の聖書解釈は聖書の根本内容を解明したものではなく、誤りです。
 「鉄の杖」とは「神のみ言」であり、「神のみ言をもって万国を治めるその男子とは……王の王として誕生され、地上天国を成就される、再臨のイエス」(『原理講論』573ページ)なのです。すなわち、真の父母様の原理とみ言こそが「聖書の根本内容を、だれもが公認し得るように解明」した「新しい真理」です。
 私たちは、亨進様の説く言説が、原理の教え、真のお父様のみ言と思想から全く外れているばかりか、それ以上に反するものであることを深く理解し、亨進様とサンクチュアリ教会が主張する非原理的な〝誤った言説〟に惑わされてはなりません。