存在しないみ言で〝虚偽〟を騙(かた)る郭錠煥氏の悪意 ――郭錠煥氏のインタビュー映像(トゥルーレガシーTV)の〝虚偽〟をあばく・その1

文責:教理研究院

注、真の父母様のみ言および『原理講論』は「青い字」で、UCI(いわゆる
「郭グループ」)側の主張は「茶色の字」で区別しています。

 「文顯進様を支持する有志の会」は「ONE TRUTH有志の会」というブログを新たに立ち上げ、郭錠煥氏のインタビュー映像(トゥルーレガシーTV)を掲載して各方面に拡散しています(2020年8月25日現在、6つの映像を掲載)。郭錠煥氏のみ言引用は不正確であり、み言の恣意的解釈が散見します。
 また、彼らはブログに「顯進様はお母様を絶対に見捨てない」という文言を掲げ、顯進様を持ち上げますが、そのブログの内容と狙いは、真のお母様批判のためであり、かつ家庭連合をおとしめるもので、それは〝偽善〟と言わざるをえません。
 郭錠煥氏のインタビューの内容は、2019年3月2日に出版された郭錠煥著『事必帰正』(日本語版)と類似するもので、真のお母様が真のお父様の意向に反して陰謀を企て、三男の顯進様を統一家の組織から追い出したという、いわゆる「真のお母様陰謀論」に基づくものです。これはUCIを支持する人々が広めてきた金鍾奭著『統一教会の分裂』と軌を一にするものであり、〝虚偽のストーリー〟にほかなりません。

 すでに教理研究院は、UCIおよびFPA〈家庭平和協会〉(いわゆる「郭グループ」)を支持する人々が騙(かた)る〝虚偽の主張〟に対し、彼らのみ言改ざんを指摘しながら、み言に基づいて反論してきました。その集大成として、2019年8月10日に『虚偽に満ちた金鍾奭著「統一教会の分裂」――軌を一にする郭錠煥著「事必帰正」』(光言社)を出版しました。この書籍の内容こそが「一つの真実」です。ぜひお読みください。
 今回は、郭錠煥氏のインタビュー映像(トゥルーレガシーTV)の第5編「顯進様の登場、隠された本当の意味」の内容に対し、お父様のみ言からその誤りを指摘します。

(1)顯進様が「お父様の公的な使命を引き継ぐ」というみ言は存在しない
 郭錠煥氏はインタビューの第5編で、1998年7月19日の顯進様の「世界副会長就任式」(以下、「就任式」)で語られた真のお父様のみ言であるとして、次のように述べます。

 「アダム家庭において神様が一代ならアダムは二代であり、アダムの息子娘は三代ですが今日その三代を中心として、公的な使命を引き継ぐ歴史にない新しい日だ」 (映像13:13~13:39)

 郭錠煥氏はこの内容を根拠に、次のように主張しています。

 「外的には顯進様が世界平和統一家庭連合の副会長に就任する就任式でしたが、厳密に言うとその職位自体が問題ではなく、その日の就任式でお父様が語られた内容によると、その日の式典の全ての内容は、顯進様が何かの補職を任せられて就任する祝辞の内容ではなく、天宙史的な祝福を顯進様に下さったのです」 (映像1:01~1:44)
 「顯進様の就任式が正に文字通り、神様の祝福の下、真のお父様の使命と責任と偉業を相続される摂理の長子を立てられる日なので、…… (真のお父様)ご自身の権威と使命と全てのものを相続して下さり、宣布されるこの祝福の儀式は、お父様が生涯において最初であり二度とない、正に一度だけの祝福でした」(映像13:46~15:09)

 郭錠煥氏は、お父様が語られたとするみ言を根拠にして、顯進様の「就任式」とは真のお父様の使命と責任と偉業を相続される摂理の長子を立てられる日」であり、(真のお父様)ご自身の権威と使命と全てのものを相続する「祝福の儀式」であると主張します。
 しかしながら、郭錠煥氏の引用するみ言は改ざんされたものであり、不正確です。
 真のお父様は、顯進様の「就任式」で次のように語っておられます。郭錠煥氏が用いた箇所を以下、引用します。

 「アダム家庭においては、神様が一代ならばアダムは二代であり、アダムの息子、娘は三代目になりますが、その三代を見ることができなかったということが堕落です。そうして、三代の歴史を再び起こすためのものが救援摂理であり、復帰摂理の完成である、ということを考えるとき、この三代を中心として天の公的な責任を任命するということは、天宙史的な一大事であると考えます」 (『ファミリー』1998年9月号、6~7ページ)

 真のお父様は、「就任式」で「天の公的な責任を任命する」と語っておられますが、郭錠煥氏はそのみ言を公的な使命を引き継ぐと改ざんし、就任式が(真のお父様)ご自身の権威と使命と全てのものを相続される「祝福の儀式」であると述べます。しかし、真のお父様は顯進様に対し(お父様の)公的な使命を引き継ぐ」とは一言も語っておられず、これは存在しないみ言です。郭錠煥氏は、存在しないみ言で〝虚偽〟をかたっているのです。
 真のお父様は、顯進様に対する「天の公的な責任」について、次のように語っておられます。

 「顯進は、私よりも美男であり、力もあり、りりしく、覇気もあります。ハーバードのMBA (経営管理学修士)課程まで卒業しました。顯進はMBAまで卒業したので、今後、事業に対する専門家として監査の大王になるはずです。また、これからUTS(統一神学校)を卒業して、世界に二人といない神学者となって、博士の学位を持って、どのような神学者でも教育することのできるチャンピオンになるであろうということを考えるとき、希望の一日として、この責任を顯進に任せてあげるのです」 (『ファミリー』1998年9月号、21ページ)

 真のお父様は、顯進様の「就任式」で、 「顯進はMBA(ハーバード大学院の経営管理学修士課程)まで卒業したので、今後、事業に対する専門家として監査の大王」になり、「これからUTS(統一神学校)を卒業して、……博士の学位を持って、神学者でも教育することのできるチャンピオン」となることを願っておられたのです。
 ところが、郭錠煥氏は、(「就任式」の)式典の全ての内容は、顯進様が何かの補職を任せられて就任する祝辞の内容ではなく」などと述べます。これは〝虚偽の主張〟です。
 前述のみ言にみるように、顯進様の「就任式」は、(真のお父様)ご自身の権威と使命と全てのものを相続」される「祝福の儀式」などではなく、真のお父様が顯進様に対し、 事業に対する専門家として監査の大王」「どのような神学者でも教育することのできるチャンピオン」となることを願われ、世界副会長として「公的な責任」を任せられたというのが真相なのです。真のお父様は、あくまでもこの責任を顯進に任せてあげると語られ、具体的な職務まで明示しておられました。

(2) 「お父様が祝福された第4アダムの顯進様」という虚偽の主張
 郭錠煥氏は、顯進様が「第4アダムの顯進様」であるとして、次のように述べます。

 「お父様の総体的なみ言を見ると、アダム(的存在)は4人、即ち第1アダム、第2アダムのイエス様、第3アダムとして来られた真のお父様、そして今やお父様が祝福された第4アダムの顯進様、このように4人しか歴史上にいないのです。言い換えると第4次アダム圏時代の中心が顯進様であり、顯進様によって第4次アダム圏時代が開かれました」 (映像5:59~6:47)

 郭錠煥氏はみ言の根拠を明示せず、歴史上「アダム(的存在)は4人」しかいないと述べ、 「第1アダム、第2アダムのイエス様、第3アダムとして来られた真のお父様、そして今やお父様が祝福された第4アダムの顯進様」であると強弁します。さらに、 「第4次アダム圏時代の中心が顯進様であり、顯進様によって第4次アダム圏時代が開かれ(た) とも主張します。
 しかしながら、すでに教理研究院は、これらの主張が〝虚偽の主張〟であることを反論文「〝存在しない〟み言に、もがき苦しむUCI」https://trueparents.jp/?page_id=5582)や「UCIを支持する『有志の会』の事実上の〝敗北宣言〟―― 嘘の上塗りで自己弁護にはしる」https://trueparents.jp/?page_id=5639)で明らかにしています。
 以下、主な内容を抜粋します。

①「第四次アダム勝利圏」の意味について
 UCI側の人々は、真のお父様が1998年7月19日、顯進様の「就任式」のとき語られた以下のみ言を根拠に、顯進様が「第四次アダム」であると主張します。

 「顯進をこのように家庭連合の副会長として立てることができたということです。そのことを、私としてはうれしく思います。これは喜ばしいことです。……サタンの血統を断切して、きれいに清算した後に天の直系の子女が家庭を中心として第四次アダム勝利圏を引き継ぐことのできる、そのバトンを受け継ぐことのできる出発がなされたという事実は、驚くべきことであるということを、皆さんは知らなければなりません。この顯進の息子、娘たちの話です。それは四代ではありませんか?」 (『ファミリー』1998年9月号、19~20ページ)

 まず、真のお父様が「第四次アダム勝利圏」と語られた意味を明確にしておかなければなりません。み言にあるように、 「第四次アダム勝利圏」とは「サタンの血統を断切して、きれいに清算」する祝福の勝利圏のことであり、顯進様が副会長に就任したことではありません。しかし、「有志の会」は上記のみ言を根拠に、顯進様こそが「第四次アダム」であると恣意的に解釈し、以下のように主張します。

 「98年の顯進様の就任式とは正に、その『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)、次の時代の本然的摂理を担う中心として天が公認された者を、お父様自らが歓喜をもって満天下に知らしめた歴史的事件であった」 (「有志の会」のブログ記事)

 UCI側は、1998年の「就任式」とは、顯進様が「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」となり、 「次の時代の本然的摂理を担う中心」であることを満天下に知らしめた歴史的事件であると強弁します。しかし、これはみ言に根拠を持たない〝虚偽の主張〟です。
 真のお父様は、顯進様を「家庭連合の副会長として立てることができた」ことを喜んでおられますが、ここで強調しておられることは「天の直系の子女が家庭を中心として第四次アダム勝利圏を引き継ぐことのできる……出発がなされたという事実は驚くべき」ことであり、そのことを「知らなければなりません」と語っておられる点です。顯進様が「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」であり、 「次の時代の本然的摂理を担う中心」であるなどという主張は、み言に対する恣意的解釈に過ぎません。事実、真のお父様は、顯進様が「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」であるとは一言も語っておられません。
 真のお父様は、 「第四次アダム圏時代」祝福式によって切り開かれたことを、次のように語っておられます。

 「3億6000万双が終われば、その時から蕩減が必要でない第四次アダム圏時代に入っていきます (八大教材教本『天聖經』1353ページ)

 真のお父様は、1997年7月15日の「360万双の祝福完遂勝利」の土台の上で、同年8月9日に「七・八節(天地父母天宙安息圏宣布)」を制定されました。そして、同年9月11日に「第四次アダム圏時代」を宣布され、 真の父母を中心とした第四次アダム圏時代はきょうから始まるのです。……第四次アダム圏時代に入るとき、はじめて神様と真の父母の安息圏が訪れ、安着できる」 (『主要儀式と宣布式Ⅲ』211ページ)と語っておられます。また、 「第三次アダムとして来られて第四次アダム圏時代を開いた先生 (同、212ページ)であるとも語られました。このように、真の父母様が祝福式を通して「第四次アダム圏時代」を切り開いて勝利していかれたのです。
 1998年1月1日の第31回「真の神の日」で、真のお父様は次のように祈られました。

 「98年を中心として、人類を中心とした途方もない救道の終着点を打つためには、今や3億6千万双の祝福とともに、サタン世界の血統断絶というあなたの救援摂理史の最終的な願いを解決してさしあげられる恨の峠を越えていくべき、宿命的課題を成就させ得る道に向かって前進しようと願うものです。……33回の『真の神の日』を迎えるその時には、3億6千万双の完成とともにサタンの血統を断切できる解放の地上・天上天国を迎え、第四次アダム圏勝利と栄光を讃揚することのできる天国出現が顕現され得るよう、祝福してくださいますことを切にお願い申し上げます」 (『ファミリー』1998年2月号、8~9ページ)

 真のお父様は「98年を中心として……3億6千万双の祝福とともに、サタン世界の血統断絶」を成就するために前進すると祈られ、年頭標語「真の神様を絶対に誇り愛することは3億6千万双の祝福完成とサタン世界の血統断切」を発表されました。
 そして1998年2月2日、真のお父様は「3億6000万双が終われば、その時から蕩減が必要でない第四次アダム圏時代に入っていきますと語られ、同年6月13日に「3億6千万双1次国際合同祝福結婚式」を挙行されました。その後の同年7月19日に、顯進様の「就任式」が行われましたが、その就任式で「第四次アダム時代圏」が始まったのではありません
 1998年7月19日の顯進様の「就任式」のとき、真のお父様は次のように語っておられます。

 「世界全体の家庭が祝福を受けて、国を超えて世界に進むことができる祝福の環境を開拓した後に、30歳にならない顯進をこのように家庭連合の副会長として立てることができたということです。そのことを、私としてはうれしく思います」 (『ファミリー』1998年9月号、19ページ)

 このように1998年6月13日に「3億6千万双1次国際合同祝福結婚式」を勝利することによって、真の父母様は「世界全体の家庭が祝福を受けて、国を超えて世界に進むことができる祝福の環境を開拓」されたと言われています。すなわち、真の父母様は祝福の勝利を通して第四次アダム圏時代を宣布しておられるのです。UCIが引用するみ言は、その「サタン世界の血統断切」を勝利する歩みの中で、1998年の世界副会長の就任式が行われ、お父様は顯進様を「家庭連合の副会長」に立て、そのことを〝うれしく思われた〟というみ言なのであって、顯進様が「第四次アダム」ないし「第四次アダム圏の中心」であると語られたのではありません。

②「第四次アダム」とは何か?
 真のお父様は「第四次アダム」とは何かについて、次のように語っておられます。

 再臨主、次の主人として来られる方、最初のイエスは失敗したので、次に来られる方が来て、後のアダムが四次アダムの立場に立って、サタン世界の結実である地獄を、地上地獄と天上地獄をきれいにしておいた後にプレゼントをあげようというのです」 (マルスム選集、512-36)
 先生が一代になるのです。四次アダム圏勝利一代から二代、三代、四代に(途切れず)すーっと下りていくのです」 (同、314-137)

 このみ言で語っておられるように、後のアダムであられる真のお父様が「第四次アダム」の立場に立って、1998年に「真の神様を絶対に誇り愛することは三億六千万双の祝福完成とサタン世界の血統断切」 (1998年の年頭標語)を宣布され、1999年に「真の祝福天宙化とサタン血統根絶」 (1999年の年頭標語)を目標とし、それを勝利することで「解放の地上・天上天国を迎え、第四次アダム圏勝利」を成されたと言われているのです。
 そして、真のお父様は「先生が一代になる…… (その)四次アダム圏勝利一代から、二代、三代、四代に……」と語っておられます。
 以上のように、真の父母様が立てられた祝福の勝利圏によって、同年9月14日、真のお父様は「自分の名前で祈祷する時代」 (『主要儀式と宣布式Ⅳ』97ページ)になったことを宣言され、そのときから祈祷の結びの言葉が「真の父母の勝利圏を祝福で受け継いだ、祝福家庭〇〇〇の名でお祈りします」(同、98ページ)となりました。このようにして、同年10月24日に「第四次アダム圏時代到来」を満天下に宣布されたのです。

 これらの祝福の勝利圏によって、真のお父様は「地上では祝福を受けた家庭が、真の父母と縦的な関係における第四次アダムの資格をもちます。真の父母を中心とした第四次アダム圏時代」 (『主要儀式と宣布式Ⅲ』211ページ)が始まって、祝福家庭としてこの時代に生きる人は皆、第四アダム (同、220ページ)になると語られました。このように、お父様は「第四次アダム」「第四アダム」とは〝祝福家庭である〟とみ言ではっきり語っておられるのです。
 それゆえ、第四次アダム圏時代を開かれた中心存在(一代目)とは、どこまでも「真の父母様」であり、そこに祝福家庭が二代、三代、四代に……と続くのです。顯進様が、特別に「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」であると真のお父様が語られた事実はどこにもなく、この「有志の会」の主張は、み言に全く根拠のない〝虚偽〟にほかなりません。

③「第四次アダムは顯進様だ」と語られたみ言は存在しない
 UCI側に立つ「文顯進様を支持する有志の会」は、1998年7月19日の顯進様の「就任式」において、真のお父様が顯進様を「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」として、天から公認された者としたと強弁してきました。しかしながら、真のお父様が顯進様を「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」として天から公認された者としたなどというみ言は、どこにも存在しません。
 そこで、教理研究院は、彼らの主張に対し「〝存在しない〟み言に、もがき苦しむUCI」と題する反論文を提示しました。「存在しないみ言」を、いくら必死に探しても見つかるはずがありません。追い詰められた「有志の会」は、ついに、次のような本音を白状する記事を掲載せざるを得なくなってしまいました。

 「確かに『第四次アダム』に関して言うなら、お父様が直接、公式的な場で『第四次アダムは顯進だ』と明言されたことはない」https://align-with-god.org/blog/archives/544

 このように、彼らは「お父様が直接、公式的な場で『第四次アダムは顯進だ』と明言されたことはない」と自白しました。これは、事実上、「有志の会」が自分たちの主張の間違いを認め、〝敗北宣言〟をしたことを意味します。

(3) 「真の愛の理想の実体は、アダム一代ではできない」という虚偽の主張
 郭錠煥氏は、 「真の愛の理想の実体は、アダム一代ではできない」として、次のように述べます。

 「真の愛の神様に似た私たち人間が、神様の真の愛の理想の実体になろうとするなら、アダム一代ではできません。第2アダム一代でもできず第3アダム一代でもできません。即ち真の家庭で三代圏の四位基台を成し遂げながら、真の父母の愛を体恤し、真の兄弟の愛を体恤し、真の夫婦の愛を体恤し、真の子女の愛を自ら感じることができる基盤が、三代圏の四位基台です。それゆえ三代は最低の必須なのです」 (映像2:07~3:04)

 郭錠煥氏は、 「神様の真の愛の理想の実体になろうとするなら、アダム一代ではできません。第2アダム一代でもできず第3アダム一代でもできません」と主張しています。
 しかし、この主張は、真の父母様が真の愛の実体であることを否定する悪意のあるものと言わざるを得ません。
 真のお父様は「理想の実体」について、次のように語っておられます。

 「人間の始祖であるアダム・エバが堕落しなかったなら、神様の愛を中心に一体となり理想の実体を成したことでしょう。そして、神様は私たちの内的父母となられ、アダム・エバは外的父母になるのです。地上の世界が地上だけで孤立するのではなく、神様を中心とする霊界が地上を代表した人類始祖と完全に一つになるため、神様を中心とした霊界は内的な面を表し、アダム・エバを中心としたこの地上は外的な面を表して一体になるのです。では、神様はどこにおられるのでしょうか。霊界ではなく、私たちの心の中心におられるようになるのです。すなわち、心の中心におられる神様と心の命令を受けるアダム・エバは一心同体なのです (『二世の道』21ページ)

 真のお父様は、「人間の始祖であるアダム・エバが堕落しなかったなら、神様の愛を中心に一体となり理想の実体を成し……神様は私たちの内的父母となられ、アダム・エバは外的父母になる」と語られました。すなわち、人間始祖であるアダムとエバが個性完成し、神様を中心に結婚していたなら、アダム一代で神様の理想の実体を成していたというのです。
 また、真のお父様は、次のようにも語っておられます。

 「神様の性相的な結実者として生まれたのがアダムであり、性相的な結実者、見える実体として現れたのがエバですが、二人が一つになるのは、神様の性相と形状が初めて愛を中心として一体となり得る基準になるので、それを中心として心情圏が勃発し始めるのです。それが個人的な家庭、心情圏を中心として、氏族的な心情圏が拡大されるのです。そうなれば、個人的な心情圏に対して、アダムとエバが氏族的な心情圏の中心になるのです。また、その氏族的な心情圏は、国家形成となるので、アダムとエバ自体が、心情圏において、個人的な心情圏、家庭的な心情圏、国家的な心情圏の代表者となりますアダム一代ですべてのモデルが形成されるのです。個人的なモデル、家庭的なモデル、国家的なモデル、心情的なモデル圏がすべて成立するのです」 (『主要儀式と宣布式Ⅳ』230~231ページ)

 真のお父様は、アダムとエバが神様を中心として一つになっていたなら、 アダム一代ですべてのモデルが形成されると語っておられます。すなわち、アダムとエバの完成を通して「個人的なモデル、家庭的なモデル、国家的なモデル、心情的なモデル圏がすべて成立」し、それが拡大されていくというのです。ところが、人間始祖アダムとエバの堕落により、神様の愛の相対としての〝理想モデル〟が完成できなかったのです。
 さらに、真のお父様は、次のようにも語っておられます。

 「人間始祖の堕落により、そのような真の愛を私たち人間は完全に相続することはできませんでした。不幸にも人類は、神様の真の愛の相対者として完成できなかったがために、神様の代わりに真の愛の実体として立つべき真の父母の位置を失ってしまったのです」 (『平和經』940ページ)

 人間始祖であるアダムとエバが完成していたなら、 「神様の代わりに真の愛の実体として立つべき真の父母となっていたというのです。ところが、アダムとエバは堕落することによって、 「神様の真の愛の相対者として完成できなかった」のです。
 しかしながら、現在、真のお父様と真のお母様の勝利により人類は、 「神様の代わりに真の愛の実体として立つべき真の父母を迎えているのです。郭錠煥氏の主張する「神様の真の愛の理想の実体になろうとするなら、アダム一代ではできません。第2アダム一代でもできず第3アダム一代でもできません」との主張はみ言と異なっています。彼は、何としても顯進様を〝後継者〟として主張すべく、真の父母様が真の愛の実体であることを否定しようとしているのです。

 このように、郭錠煥氏の主張は、真のお父様のみ言とことごとく食い違っています。
 前述してきたように、郭錠煥氏は、真のお父様のみ言を改ざんしてまで、その〝存在しないみ言〟をもって三男の顯進様こそが真のお父様の使命を継承した「第四アダム」であるかのようにでっち上げています。
 真の父母様のみ言をないがしろにし、お父様の晩年期に真の父母のもとを離れ、そればかりか、今日においては、真のお母様を不信させようと目論む郭錠煥氏の〝虚偽の言説〟に惑わされてはなりません。