文責:教理研究院
注、真の父母様のみ言や『原理講論』は、「青い字」で、UCI(いわゆる「郭グループ」)側の主張は「茶色の字」で区別しています。
三男の文顯進様を中心とするUCIおよびFPA・家庭平和協会(いわゆる「郭グループ」)は、2019年8月18日に「天一国創建特別祝福式」と称する儀式を行いました。その「特別祝福式」なるものは、真の父母様から許諾されていない〝非原理的な儀式〟であり、本然の神の血統圏へと復帰するために行う家庭連合の祝福式とは全く違い、彼らの儀式は血統問題が解決できていません。教理研究院は同年7月31日、「真の父母様宣布文サイト」にその儀式の〝誤り〟を指摘しました。
その指摘に対し、「文顯進様を支持する有志の会(以下、「有志の会」)」は「教理研究院の批判に答えるPartⅡ(その1)」という反論文を公開しました。今回は、その内容と合わせて、彼らの誤りを指摘します。
(1)1998年の副会長就任式で、顯進様が「第四次アダム」に公認された?
①「第四次アダム勝利圏」の意味について
真のお父様が1998年7月19日、顯進様の世界副会長就任式のとき語られた以下のみ言を根拠に、UCI側は顯進様が「第四次アダム」であると強弁します。
「顯進をこのように家庭連合の副会長として立てることができたということです。そのことを、私としてはうれしく思います。これは喜ばしいことです。……サタンの血統を断切して、きれいに清算した後に天の直系の子女が家庭を中心として第四次アダム勝利圏を引き継ぐことのできる、そのバトンを受け継ぐことのできる出発がなされたという事実は、驚くべきことであるということを、皆さんは知らなければなりません」(『ファミリー』1998年9月号19~20ページ)
まず、真のお父様が「第四次アダム勝利圏」と語られた意味を明確にしておかなければなりません。み言にあるように、「第四次アダム勝利圏」とは「サタンの血統を断切して、きれいに清算」する勝利圏のことであり、顯進様が副会長に就任したことではありません。しかし、「有志の会」は上記のみ言を根拠にして、顯進様こそが「第四次アダム」であるとして、以下のように主張します。
「98年の顯進様の就任式とは正に、その『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)、次の時代の本然的摂理を担う中心として天が公認された者を、お父様自らが歓喜をもって満天下に知らしめた歴史的事件であった」(「有志の会」のブログ記事)
UCIは、1998年の副会長就任式とは、顯進様が「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」となり、「次の時代の本然的摂理を担う中心」であることを満天下に知らしめた歴史的事件であると主張します。しかし、これはみ言に全く根拠がありません。
真のお父様は、顯進様を「家庭連合の副会長として立てることができた」ことを喜んでおられますが、ここで強調しておられるのは「天の直系の子女が家庭を中心として第四次アダム勝利圏を引き継ぐことのできる……出発がなされたという事実は驚くべき」ことであり、そのことを「知らなければなりません」と語っておられる点です。顯進様が「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」であり、「次の時代の本然的摂理を担う中心」であるなどという主張は、み言に対する恣意的解釈に過ぎません。事実、真のお父様は、顯進様が「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」であるとは一言も語っておられません。
真のお父様は「第四次アダム圏時代」を祝福式によって切り開かれたことを、次のように語っておられます。
「3億6000万双が終われば、その時から蕩減が必要でない第四次アダム圏時代に入っていきます」(八大教材教本『天聖經』1353ページ)
真のお父様は、1997年7月15日の「360万双の祝福完遂勝利」の土台の上で、同年8月9日に「七・八節(天地父母天宙安息圏宣布)」を制定されました。そして、同年9月11日には「第四次アダム圏時代」を宣布され、「真の父母を中心とした第四次アダム圏時代は今日から始まるのです。……第四次アダム圏時代にはいるとき、はじめて神様と真の父母の安息圏が訪れ、安着できる」(『主要儀式と宣布式Ⅲ』211ページ)と語っておられます。また、「第三次アダムとして来られて第四次アダム圏時代を開いた先生」(同、212ページ)であるとも語られました。このようにして、真の父母様が祝福式を通して「第四次アダム圏時代」を切り開いて勝利していかれたのです。
1998年1月1日の第31回「真の神の日」で、真のお父様は次のように祈られました。
「98年を中心として、人類を中心とした途方もない救道の終着点を打つためには、今や3億6千万双の祝福とともに、サタン世界の血統断絶というあなたの救援摂理史の最終的な願いを解決してさしあげられる恨の峠を越えていくべき、宿命的課題を成就させ得る道に向かって前進しようと願うものです。……33回の『真の神の日』を迎えるその時には、3億6千万双の完成とともにサタンの血統を断切できる解放の地上・天上天国を迎え、第四次アダム圏勝利と栄光を讃揚することのできる天国出現が顕現され得るよう、祝福してくださいますことを切にお願い申し上げます」(『ファミリー』1998年2月号8~9ページ)
真のお父様は「98年を中心として……3億6千万双の祝福とともに、サタン世界の血統断絶」を成就するために前進すると祈られ、年頭標語「真の神様を絶対に誇り愛することは3億6千万双の祝福完成とサタン世界の血統断切」を発表されました。
1998年2月2日、真のお父様は「3億6000万双が終われば、その時から蕩減が必要でない第四次アダム圏時代に入っていきます」と語られ、同年6月13日に「3億6千万双1次国際合同祝福結婚式」を挙行されました。その後の同年7月19日に、顯進様の家庭連合世界副会長就任式が行われましたが、その就任式で「第四次アダム時代圏」が始まったのではありません。
1998年7月19日の顯進様の副会長就任式のとき、真のお父様は次のように語っておられます。
「世界全体の家庭が祝福を受けて、国を超えて世界に進むことができる祝福の環境を開拓した後に、30歳にならない顯進をこのように家庭連合の副会長として立てることができたということです。そのことを、私としてはうれしく思います」(『ファミリー』1998年9月号19ページ)
このように1998年6月13日に「3億6千万双1次国際合同祝福結婚式」を勝利することによって、真の父母様は「世界全体の家庭が祝福を受けて、国を超えて世界に進むことができる祝福の環境を開拓」されたと言われています。すなわち、真の父母様は祝福の勝利を通して第四次アダム圏時代を宣布しておられるのです。UCIが引用するみ言は、その「サタン世界の血統断切」を勝利する歩みの中で、1998年の副会長就任式が行われ、お父様は顯進様を「家庭連合の副会長」に立て、そのことをうれしく思われたというみ言であって、顯進様を「第四次アダム」ないし「第四次アダム圏の中心」であると語られたのではありません。
②「有志の会」は〝存在しない〟み言によって、虚偽を主張
すでに、小冊子『UCIを支持する人々の言説の誤りNo.3』の本文の冒頭部分で指摘しましたが、金鍾奭氏はその著書『統一教会の分裂』で、真のお父様が2000年11月11日に「母子協助時代が終わって父子協助時代が到来したので、母は必要なく、父と息子が一つにならなければならない」(70ページ)と語られたと述べ、その後、2006年10月6日には「文顯進と一つになって真の父母に従え」(108ページ)とお父様が指示したとし、さらには、2008年12月24日に「文顯進を中心に一つになれ」(139ページ)と命じられたのだと述べます。
しかしながら、マルスム選集の原典にあたってみると、これらの金鍾奭氏の主張は、全て〝存在しない〟み言に基づいた虚偽であり、捏造されたものです。(注、詳細は小冊子『UCIを支持する人々の言説の誤りNO.3』の8~14ページをお読みください。ここをクリック)
金鍾奭氏が〝存在しない〟み言に基づいて虚偽を述べているように、「有志の会」もまた、1998年の顯進様の副会長就任式で、お父様が顯進様を「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」として天から公認された者とし、「満天下に知らしめた歴史的事件」であると強弁しているに過ぎません。
み言のどこを読んでみても、真のお父様が1998年の副会長就任式で、顯進様が「第四次アダム」ないし「第四次アダム圏の中心」であると語られた箇所は存在しません。まさに、このUCIを支持する「有志の会」の主張も、金鍾奭著『統一教会の分裂』と同様、〝存在しない〟み言を無理矢理自分たちに都合良く解釈して虚偽を述べ、屁理屈をこねているに過ぎません。
③「第四次アダム」とは何か?
真のお父様は「第四次アダム」とは何かについて、次のように語っておられます。
「再臨主、次の主人として来られる方、最初のイエスは失敗したので、次に来られる方が来て、後のアダムが四次アダムの立場に立って、サタン世界の結実である地獄を、地上地獄と天上地獄をきれいにしておいた後にプレゼントをあげようというのです」(マルスム選集、512-36)
「先生が一代になるのです。四次アダム圏勝利一代から二代、三代、四代に(途切れず)すーっと下りていくのです」(同、314-137)
このみ言で語られているように、後のアダムである真のお父様が「第四次アダム」の立場に立って、1998年に「真の神様を絶対に誇り愛することは三億六千万双の祝福完成とサタン世界の血統断切」(1998年の年頭標語)を宣布され、1999年に「真の祝福天宙化とサタン血統根絶」(1999年の年頭標語)を目標とし、それを勝利することで「解放の地上・天上天国を迎え、第四次アダム圏勝利」を成されたと言われているのです。
そして真のお父様は「先生が一代……四次アダム圏勝利一代……」であると語っておられます。
以上のように、真の父母様が立てられた祝福の勝利圏によって、同年9月14日、真のお父様は「自分の名前で祈祷する時代」(『主要儀式と宣布式Ⅳ』97ページ)になったことを宣言され、そのときから祈祷の結びの言葉が「真の父母の勝利圏を祝福で受け継いだ、祝福家庭〇〇〇の名でお祈りします」(『主要儀式と宣布式Ⅳ』98ページ)になりました。そして、同年10月24日には「第四次アダム圏時代到来」を満天下に宣布されたのです。
これらの祝福の勝利圏によって、真のお父様は「地上では祝福を受けた家庭が、真の父母と縦的な関係における第四次アダムの資格をもちます。真の父母を中心とした第四次アダム圏時代」(『主要儀式と宣布式Ⅲ』211ページ)が始まって、「祝福家庭としてこの時代に生きる人は皆、第四アダム」(同、220ページ)になると語られました。このように、お父様は「第四次アダム」「第四アダム」とは祝福家庭である、とみ言ではっきり語られているのです。
それゆえ、第四次アダム圏時代を開かれた中心存在(一代目)とは、どこまでも「真の父母様」であり、祝福家庭が二代、三代……と続くのです。顯進様が、特別に「『第四次アダム圏』の中心(=第四次アダム)」であると真のお父様が語られた事実はなく、この「有志の会」の主張は、み言に全く根拠がない虚偽の〝誤った言説〟にほかなりません。
(2)「第四次アダムの家庭」と主張するUCIの誤り
「有志の会」は「第四次アダムの家庭」について次のように述べます。
「顯進様をはじめ、子女様の立場は、お父様と共に『第3次アダムの家庭』の子女として、失われた最初のアダムの家庭を共に探し立てなければならない立場にあった。即ち『アダム家庭復帰』のための蕩減路程が残されていると言える。しかし、子女様自身が築く家庭は、3次アダム(の家庭)までの復帰路程を越え、堕落圏を越えて、本然の時代を切り開く家庭にならなければならないだろう。それを『第4次アダムの家庭』と考えるのが原理的な捉え方……」(「有志の会」のブログ記事)
「有志の会」は、彼らが作成した上の図を用いて「顯進様家庭」こそが「第4次アダムの家庭」であり、「本然の時代を切り開く家庭」であると主張します。しかし、これはみ言に根拠のない〝非原理的主張〟であり、UCI側の我田引水的な屁理屈に過ぎません。
『原理講論』は「天国においては、神の命令が人類の真の父母を通して、すべての子女たちに伝達されることにより、みな一つの目的に向かって動じ静ずるようになる」(69ページ)と述べています。理想世界である天一国は、どこまでも真の父母を中心とする理想世界なのであって、子女様が中心ではありません。天一国の永遠の中心は、真の父母様です。ところが、「有志の会」は「第3アダムの家庭」とか「第4アダムの家庭」などという、み言に根拠のない主張を述べ、永遠唯一の〝中心〟であるべき真の父母様を〝中心〟から意図的に外して、顯進様を〝中心位置〟に持ってこようとします。
真のお父様は1998年7月19日に顯進様の副会長就任のとき、次のように語っておられます。
「サタンの血統を断切して、きれいに清算した後に天の直系の子女が家庭を中心として第四次アダム勝利圏を引き継ぐことのできる、そのバトンを受け継ぐことのできる出発がなされた……この顯進の息子、娘たちの話です。それは四代ではありませんか? その家庭を通して、第四次時代に入っていくことができるというのです。……神様が一代、アダムが二代、そして三代と、全部が堕落の限界線を越えて、第四次アダム圏蕩減解放時代へと、地上天国時代へと越えていくことのできる境界線へ入ってきた……」(『ファミリー』1998年9月号、19~20ページ)
真のお父様は、顯進様の副会長就任式のとき、「神様が一代、アダムが二代、そして三代(子女様)」であり、「第四次アダム勝利圏を引き継ぐことのできる……出発がなされた」と述べて、それは「顯進の息子、娘たちの話」であると明言されました。
教理研究院は「真の父母様を中心とする三代圏の確立」の上記の図を用いて「四代ではありませんか?」とは、真の父母様のお孫様を指していることを説明して、「有志の会」が顯進様の副会長就任で、「顯進様の家庭(三代目)まで立ったことをもって、『第四次アダムの勝利圏』」であると主張していることの誤りを指摘しました。
ところが、再度「有志の会」は論点をずらし、このみ言が「特に『第4次アダムがお孫様のことだ』と語られた訳ではない」と反論します。
しかしながら、真のお父様は1997年9月11日に「第四次アダム圏時代」を宣布され、次のように語っておられます。
「おじいさん、息子、孫、これが神様の一つの体です、三代。三代を経て、今はアダム三代を経ますね? ですから、おじいさん、お父さん、自分(孫)の三代が愛しあわなければなりません」(『主要儀式と宣布式Ⅳ』217ページ)
真のお父様は、「おじいさん、息子、孫、これが神様の一つの体です、三代……今はアダム三代を経ます」と語られました。すなわち、このことは真の父母様を中心(出発点)とする三代圏の確立を意味しています。
また、真のお父様は「第四次アダム時代が四代圏」であるとし、次のように語っておられます。
「四次アダム時代がこの四代圏をいうのです。それが蘇生、長成を経て四次圏とぴったり合うのです。横的にも四次と合います。ですので、四次アダム圏時代がそのようなアダムの孫、四代が広がることで、同じ家の中で四代が暮らすのです」(マルスム選集333-313)
真のお父様は、「四次アダム圏時代」とは「四代圏」の確立のことであり、それは「アダムの孫、四代が広がること」であると語っておられます。すなわち、これは「神様が一代、アダムが二代、そして三代(子女様)」、さらには「アダムの孫、四代」による「四代圏」の確立のことなのです。すなわち、真の父母様を中心(出発点)とする「おじいさん、息子、孫」の「アダム三代」圏の確立のことを意味します。
さらには、真のお父様は「第四次アダム圏時代」における「家庭の完成」について、次のように語られました。
「第四次アダム圏時代において私たちは何をすべきでしょうか? 私たちの家庭を完成しなければなりません。その家庭がすべての愛の完成です。そのような家庭に神様が臨在するのです。その神様を中心に祖父母、父母、息子・娘がバランスを取るのです。前後、左右、上下が90(度の)角度を成すのです。そのようにいつでも一つになるのです。そのような家庭が天国に入るというのが公式になっています」(マルスム選集、338-255)
真のお父様は「第四次アダム圏時代」において「神様を中心に祖父母、父母、息子・娘がバランスを取るのです。前後、左右、上下が90度を成す」ことで「家庭が天国に入るというのが公式」であると語られました。そのような三代圏を確立した家庭には「神様が臨在」し、「すべての愛の完成」がされるというのです。
ところが、「有志の会」が主張する「第四アダムの家庭」とは、「神様を中心に祖父母、父母、息子・娘」となっておらず、再び神様を中心にアダムとエバ、その子女という図となっており、その「第四アダムの家庭」の図には、真の父母様が存在しません。まるで、顯進様が「第四アダムの家庭」における真の父母の立場であるかのように描いているのです。
しかしながら、真のお父様は「第四次アダム圏時代」における家庭の完成は、「神様を中心に祖父母、父母、息子・娘」であると明確に語っておられます。すなわち、「神様が一代、アダムが二代、そして三代(子女様)」であり、そして「アダムの孫、四代」による真の父母様を中心(出発点)とした三代圏の確立のことを言うのです。
真のお父様は「第四次アダム心情圏」について、次のように語っておられます。
「第四次がどこから出ましたか? それを皆さんは知らないのです。第四次アダム心情圏、今からは信俊(神様から四代目の孫)の時代に入るのです」(マルスム選集、511-317)
「第四次アダム心情圏還元です。それは第三次アダム時代ではありません。四代となる孫の時代、孫・孫娘の時代をいうのです」(同、481-284)
真のお父様は「第四次アダム心情圏」の時代とは、神様を一代として「四代となる孫の時代、孫・孫娘の時代」であると語っておられます。
真のお父様は、顯進様の副会長就任のときに「第四次アダム勝利圏を引き継ぐことのできる……出発がなされた」と述べ、それは「顯進の息子、娘たちの話です。それは、四代ではありませんか?」と語られたその意味は、「第四次アダム心情圏」の時代が「四代となる孫の時代」であるために、顯進様が副会長に就任されることで四代であるお孫様たちが「第四次アダム圏を引き継ぐことのできる」時代圏へと越えていく出発がなされたということなのです。
「有志の会」の最大の問題点は、「顯進様家庭」こそが「第4次アダムの家庭」であると述べることで、天一国の永遠の〝中心〟である真の父母様から、その信仰の〝中心〟を顯進様へと変えてしまうところです。彼らの主張は、真のお父様のみ言に根拠のない、非原理的なものです。
(3)顯進様が「亡き父・文鮮明総裁のメシヤの使命を遂行」?
顯進様は2019年8月18日に「天一国創建のための特別祝福式」と称する儀式を執り行い、次のような「特別祝福誓約」を参加者に誓わせています。
「天一国創建特別祝福に与った私たち祝福中心家庭は、真のアベルであり第四次アダムとして、亡き父・文鮮明総裁のメシヤの使命を遂行しておられる文顯進様と一つになり、文顯進様のご家庭が代表する神様の真の家庭を保護するカイン型の子女としての摂理的役割を完遂することを誓います」
彼らは、「第四次アダムとして、亡き父・文鮮明総裁のメシヤの使命を遂行しておられる文顯進様」であると述べています。しかし、これはみ言と全く食い違った主張です。
真のお父様は、第四次アダム圏時代のメシヤについて、次のように語っておられます。
「今回、カープ(CARP=世界大学連合原理研究会)活動を中心として顯進を立て、全世界のカープ責任者たちは、どの国でも中心的な責任者になり、カープを中心として若者たちや学生を完全に指導するのです。その準備をするのです。(「顯進様は第三メシヤです」)。(笑われる)第三メシヤですか? あなたはメシヤが必要なのですか? 第四次アダム圏時代に入ってきたのに、メシヤが必要なのですか?……メシヤは必要ないというのです。(「これ以上のメシヤは必要ありません」)。そうです。父母がメシヤです。メシヤは神の国の王です」(『ファミリー』2000年6月号、27ページ)
真のお父様は、2000年4月30日に顯進様がカープの責任者として「若者たちや学生たちを完全に指導する」ように準備をすると語られたときに、誰かが「顯進様は第三のメシヤ」であると発言しました。すると、真のお父様は「第四次アダム圏時代に入ってきたのに、メシヤが必要なのですか?」と反問され、これ以上の「メシヤは必要ない」と語られました。顯進様が「第三メシヤ」であるという誤った認識に対して、お父様は明確に「父母がメシヤ」であり、「メシヤは神の国の王」であると教育されたのです。第四次アダム圏時代とは、真の父母様を王として侍っていく時代であるため、救援摂理時代におけるメシヤはもう必要がないと言われたのです。
ところが、UCI側は「特別祝福誓約」で、顯進様は「第四次アダムとして、亡き父・文鮮明総裁のメシヤの使命を遂行しておられる」という誤った主張をしています。顯進様は、真の父母様のみ言を間違って理解しており、誤った行動をしているのです。顯進様は特別に「第四次アダム」でも「第三メシヤ」でもありません。
真のお父様は、また次のように語っておられます。
「第四次アダム圏宣布とともに、すべての祝福家庭が真の父母を王として侍ることができる段階に入ってきました。このような宣布をすることによって、今からは家庭を中心として国家と世界は、神様の管理圏内に入っていくのです」(『神様王権即位式』280ページ)
真の父母様は「第四次アダム圏」の宣布によって、「すべての祝福家庭が真の父母を王として侍ることができる段階」に入ってきたと語られました。
2012年4月21日、真のお父様は清心平和ワールドセンターで「天地人真の父母様特別集会」を開催され、「創造主の資格をもって、最後に万王の王と父母の先祖の中の先祖となり得る勝利の覇権の栄光の宝座に座る人は、億千万代においてただ一つの夫婦(文鮮明・韓鶴子ご夫妻)であって、二つはいません。夫婦が二つですか、一つですか。万国の王たち、偽者たちがなぜこんなに多いのですか。万王の王はお一方です」(「中和新聞」2012年4月27日号)と明確に発表されました。祝福家庭が、永遠に侍るべき万王の王とは、真の父母様だけなのです。
以上のように、顯進様は自らが「第四次アダムとして、亡き父・文鮮明総裁のメシヤの使命を遂行している」として、お父様のみ言と明らかに食い違った主張をしています。
2009年3月8日、いわゆる「束草事件」のとき、真のお父様は、顯進様の誤った原理観を正すために「真の父母様に対する学習、カイン・アベルの関係を勉強しなさい」(マルスム選集、609-134)と指示され、顯進様に対して正しい原理観を教育しようとされました。ところが、顯進様は真のお父様の指示に従いませんでした。お父様は、2010年7月16日のいわゆる「ボート会議」で、故・神山威氏に対し「顯進は先生と同じ方向に向いていない。逃げ回っている。顯進が先生の方向に来なければならないんだよ」「顯進は先生と同等の立場を取っている」と指摘されました。
このように、顯進様は真の父母様の願いをはね除けて別行動を取り続け、今ではFPA(家庭平和協会)という真の父母様と全く関係のない別団体まで立ち上げ、自らが「第四次アダム」であり、「メシヤ」であるかのように振る舞っています。このような〝誤った行動〟を取り続けている顯進様に対する真の父母様の思いには、痛切なる悲しみがあるに違いありません。
私たちは、顯進様の説く言説が、真のお父様のみ言と完全にずれており、原理に真っ向から反するものであることを深く理解して、顯進様や「有志の会」が主張する非原理的な〝誤った言説〟に惑わされてはなりません。