御言から見た、郭グループの「良心宣言」のゆがみ
真の父母様の御言から、郭グループの「良心宣言」を見ると、そこに大きなゆがみがあることに気づきます。どのようなゆがみがあるというのでしょうか?
郭グループが発表した「良心宣言」の序文で、彼らは次のように述べています。
「神様の摂理は、一世紀近く真の父母様の生涯を中心として、2013年1月13日の基元節に向かって、粘り強く発展してまいりました。しかし、最近の数年間、私たちは前例のない摂理的な混乱を経験しており、このまま行けば全てが滅亡するしかないという深刻な危機意識を感じています。これに私たちは、摂理をまもり、統一家を救おうとする切実な一念で、下記の通りに立場を明かし、祝福家庭の積極的な意見の陳述と同参を呼びかけております」
上述の罫線部分の「前例のない摂理的な混乱」「このまま行けば全てが滅亡する」「深刻な危機意識」「摂理をまもり」「統一家を救おう」というすべての個所に問題があります。「このまま行けば全てが滅亡する」とは郭グループ自体の内部に生じた「深刻な危機意識」であって、統一家の実相ではありません。彼らの危機感を、統一家に投影させたものでしょう。
不思議なことに、偶然なのかどうか分かりませんが、彼らの「統一家を救おう」という大義の旗印は、これまで、統一教会反対派や、霊的集団等が統一教会の指導者を批判し、祝福家庭の分裂を狙って、脱会させようとするときに掲げてきた活動のスローガン(「統一教会信者を救おう」)と同じ文言です。
それでは、郭グループが発表した「良心宣言」のゆがみを具体的に見ていきましょう。彼らは、宣言を「一つ」から「五つ」まで五項目にわたって述べていますので、それにしたがって、その箇所を見ていくことにします。
(一つ) 彼らは、良心宣言の一つ目で、まず「真の父母様の一番大きな業績は、地上に真の家庭を立てられたものであり、現在、対外的に真の父母様と真の家庭の位相が墜落するだけ墜落し、摂理的にも、長子権、父母権、王権が落ち着く前に、真の家庭の根幹が揺さぶられています」と断言します。
確かに、「真の父母様の一番大きな業績」は、地上に「真の家庭」を立てられたことにあります。1960年の歴史的業績の中心点は、「三弟子の基台」(3人の信仰の子女の基台)の上で、「真の父母様」の「聖婚式」がなされ、「実体的に父母の立場を決定した」(『祝福家庭と理想天国(Ⅰ)』1027ページ)ことにあります。真のお父様は、これが一番大きな業績であると言われます。また、「この時から新しい歴史の運勢が回り始めた」とも語っておられます。
郭グループは「真の家庭」といいますが、そこに「真の父母様」が抜けています。大事なところで、常にそうです。第一に指摘すべき点は、「真の父母様」に対するゆがみです。
ちなみに、人類歴史において、堕落人間は誰一人として死亡線(長成期完成級)を越えた人はいませんでした。「聖婚式」とは、人類歴史上、はじめて人間がメシヤによって原罪を清算し、死亡線を越えて、サタンの支配圏から解放・釈放されたことです。
次の問題ですが、郭グループは「現在、対外的に真の父母様と真の家庭の位相が墜落するだけ墜落し、摂理的にも、長子権、父母権、王権が落ち着く前に、真の家庭の根幹が揺さぶられています」と述べますが、根幹を揺さぶろうとしておられるのは誰でしょうか? 顯進様です。
しかし、「真の家庭」の根幹である「真の父母様」は完成され、「神様のみ旨」の中心存在となられ、天宙の中心存在となっておられます。
「真の父母様」は、お一人の内に「神様のみ旨」である「創造目的」を完成・完結・完了されたのです。
不完全な人の教えに従えば、不完全となり、完成された人の教えに従って行けば、完成するというのが因果の道理です。完成された人の教えとは、「八大教材教本」です。
真のお父様は、生まれながらにして神様の印をうけ、波瀾万丈の92年の歳月を走って来られました。上では神様を解放し、下では人類を罪悪のサタン主管下から救援して、天上と天下に唯一なる神様を中心とする平和の世界を創建しようと、五大洋六大州を隣の家のように行き来してこられました(「天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会」ラスベガス大会より)。
今年においても、「天地人真の父母様勝利解放完成時代宣布大会」(天基3年天暦2月13日~20日、陽3月5日~12日)が開催され、日本においては、真のお母様による「天一国の基元節と私たち希望」の御言が宣布されました。
しかし、郭グループには、このような「天地人真の父母様定着実体み言宣布」や「天地人真の父母様勝利解放完成時代宣布」という認識がないために、彼らは、自分たちの良心宣言で「真の父母様と真の家庭の位相が墜落するだけ墜落し、摂理的にも、長子権、父母権、王権が落ち着く前に、真の家庭の根幹が揺さぶられている」と断言しているのです。
この良心宣言は、「真の父母様」に対する不信仰以外の何ものでもない、と言われても仕方がないでしょう。
彼らは良心宣言の一つ目で、次に「財団と協会は、真の家庭に対する根拠のない誹謗を中断しなければなりません」といいますが、それは、あべこべです。
「真の父母様と真の家庭の位相が墜落するだけ墜落し」「摂理的にも、長子権、父母権、王権が落ち着く前に、真の家庭の根幹が揺さぶられている」と真の父母様を誹謗しているのは、どちらなのでしょうか?
彼らの良心宣言では、続いて「神様のみ旨と真の父母様のご聖業のために最善を尽くして来られた顯進様と、その家庭全体の心情と信仰、人格を凄惨に踏みにじる一連の行為を中断しなければなりません」と述べています。
しかし、真の父母様に造反し、真の父母様に対する心情と人格を凄惨に踏みにじる一連の行為をしてこられたのは、誰でしょうか。
真のお父様は「真の父母様宣布文」の中で、「絶対服従」について次のように語っておられます。
「まず、全食口は、永遠・永生の世界に立った御一人である真の父母様の指示と命令に絶対に服従しなければならないことを忘れてはならない!これが統一家の永遠の伝統であり、信仰である!この点については、天宙的に真の子女も、一般食口も同様である」
このように、絶対服従とは「真の父母様の指示と命令」に対する絶対服従です。
「これが統一家の永遠の伝統であり、信仰である!この点については、天宙的に真の子女も、一般食口も同様である」と語っておられます。
しかし、顯進様と郭グループは、「お父様はお年を召された」とか、「盲目的な従順に頼る追従者ではなく」と批判して、真の父母様宣布文に「絶対服従」していません。それどころか、反対に、韓国ではデモや集会を開いて、「真の家庭」を誹謗し、祝福家庭を分裂させようとし、さらに「真の家庭」から離反させようとしているのです。
そして、彼らの良心宣言では、さらに「真の父母様と真の子女様であられる顯進様を引き離す、どのような試みもこれ以上容認してはなりません」といいます。
ちなみに、顯進様は「組織のリーダー達は、私に帰ってきて欲しいと思っていると主張していますが、実は絶対に帰ってきてほしくないと思っているということです。……私が戻ることを自分たちの体制に対する深刻な脅威と考えているのです。その結果、彼らはあらゆる手段を動員して、お父様との出会いに『毒を注ごう』とするでしょう」(顯進様の書簡「統一コミュニティーの皆さんへ」から)と述べています。
真のお父様と顯進様は、実の親子関係です。誰も引き離すことはできません。それなのに、「毒を注ごう」とするとか、なんとかと言って、帰れないかのように言われますが、真のお父様と実の親子関係ですから、毒など関係ありません。帰る意志があるなら、いつでも帰れます。何も妨げるものはありません。
國進様も、「兄が父のみ意を受け入れるのならば、私たちは喜んで包容し、共に行きます」(「時事IN」)と語っておられます。
(二つ) 彼らは、良心宣言の二つ目で、「真の父母様のご聖業と摂理的な方向を歪曲させてはなりません。真の父母様は、超宗教的であり、超国家的な平和理想世界を実現するために、全生涯を生きてこられました。それは、“神様の下の一家族”という言葉に帰結されます。しかし、最近の統一運動は、真のお父様が長い期間引っ張って来られた摂理と全く違う方向をとっています」と述べます。
郭グループは、ここで「真の父母様のご聖業と摂理的な方向を歪曲させてはなりません」といいます。しかし、彼らは「真の父母様のご聖業と摂理的な方向」を正しく知っているのでしょうか? 「ご聖業と摂理的な方向」とは何でしょうか。一言でいえば、神様のみ旨の実現にあります。では、神様のみ旨とは何でしょうか?
「神様のみ旨」とは、「神様の創造理想を完成すること」、「神様の創造目的を完成すること」、「人間の理想を完成すること」、「四位基台を完成すること」(神様中心の家庭の基台を完成すること)です(『祝福家庭と理想天国(Ⅰ)』402~405ページ)。
上述の御言で、注視すべき点は、真のお父様が「その目的の中心は誰でしょうか」と問われ、「アダムとエバでした」と語っておられる個所です。アダムとエバとは、「真の父母様」のことです。したがって、「神様のみ旨」である「創造目的の中心」が、「アダムとエバの完成にある」ということです。すなわち「真の父母様の完成」にあるのです。
真のお父様は、「四大心情圏と三大王権を完成した家庭が理想的な家庭です」(『天聖経』「真の家庭と家庭盟誓」2575ページ)とも語っておられます。
郭グループは、「神様の夢を実現する」とか、「神様のみ旨と摂理に命を懸ける」と主張し、また、彼らの良心宣言の結語部でも、「正しい摂理の方向とみ言を守っていくために立ち上がらなければならない」といいます。しかし、実際には「正しい摂理」に関して、何も知らないと言わざるを得ません。先に論述したように、「真の父母様」(メシヤ)を抜きにして、完全な神認識も、完全な救いもないのです。「正しい摂理」に関しては、「真の父母様」のみがご存じです。
1960年の聖婚式から、今日までの神様の摂理の中心は、「真の父母様」が勝利され、完成していかれた成長過程であると捉えることができます。
今日、真の父母様は「真の父母」として完成され、神様の直接主管圏に入っておられるので、「天地人真の父母様定着実体み言宣布大会」を開催され、全世界に向かって「天地人真の父母様勝利解放完成時代」を宣布しておられるのです。私たちは、この大会の歴史的意義を明確に知らなければなりません。
人類の共通の親である「真の父母様」を抜きにして、顯進様の言われる超宗教、超国家の理想をいくら叫んでも、それを実現することも、「神様の下の一つの家族」になることもできません。また、天一国を創建することもできません。現時点での不完全な顯進様が、神様のみ旨の中心なのではありません。不完全な人の教えに従えば、不完全にしかなれないのは因果の道理です。
私たちは、むしろ今の顯進様が「真のお父様が長い期間引っ張って来られた摂理と全く違う方向をとっている」のではないかと心配し、このように言っているのです。
(三つ) 彼らは良心宣言の三つ目で、「財団と協会は、天文学的なお金を注いでいる無分別な訴訟戦は、即時に中断しなければなりません。万一、最後まで戦い勝利するとこだわり続ければ、私たちは最悪の紀元節を迎えることもあり、いろいろな種類の訴訟の結果を見る前に、世界で最も非難を受ける集団として転落し、多くの食口たちが教会を去ることになります」と述べています。
「最悪の紀元節」を迎えることもあり得ると、ここで「脅し文句」を述べていますが、問題を解決するのは簡単です。「真の父母様宣布文」に、顯進様と郭錠煥氏が従いさえすればよいのです。そうすれば、すべての訴訟戦は終わります。簡単です。
ところが、「真の父母様」の指示と命令に、顯進様と郭錠煥氏が「絶対服従」しないところに問題があるのです。それを、財団と協会に問題があると責任転嫁しているのです。
「真の父母様」に従わず、摂理を混乱させ、天文学的なお金を収奪し、その結果、「世界で最も非難を受ける集団」として転落するのは、郭グループの方なのです。
(四つ) 彼らの良心宣言の四つ目について。キリストは、ヨハネによる福音書第10章に記されているように「よい羊飼い」です。羊はキリストのものであり、それ以外に属するのではありません。オオカミが羊を狙っている時、狙われた羊を保護しない飼い主はいません。飼い主は、あらゆる防御策を講じます。そして、それを非難する人はいません。
しかし、郭グループは彼らの「良心宣言」で、財団と協会の防御策を「異常な教権乱用と食口に対する人権弾圧」であると非難し、即刻中止すべきであると述べます。
財団と協会が「郭グループリスト」というオオカミの群れをリストアップし、被害者が出ないようにするために、それを全国の教会に送るのは組織防衛として当然の策です。
オオカミを監視し、またオオカミに注意しなさいという「先輩家庭を動員した声明書」も、よい羊飼いのもとで、羊を保護するためです。決して、「貴重な食口と兄弟たちの人権を侵害している」のではありません。
(五つ) 彼らの良心宣言の五つ目に対して。天国とは、真の愛と絶対価値の世界であり、真の父母様の御言に対し、「然り然り、いないな」という澄み切った心情の世界です。白と黒が、はっきりしています。福音書の御言にも、イエス・キリストを信じる者は救われ、信じない者は裁かれるとありますが、それと同じです。統一教の救済論は簡単です。
「真の父母様」の御言に従うか、従わないか、です。この御言に対する澄み切った意識に対して、それを「硬直し、両極端的である」と批判するのは、世俗的な相対主義者の語る言葉にすぎないでしょう。
神様の「真の愛」を中心とした、絶対価値と御言によってのみ、「神様の創造理想である天宙大家族を形成し、自由と平和と統一と幸福の世界を完成する」ことができるのです。(「家庭盟誓」4番)
郭グループは、「お父様は、み旨の完成に対して、天と地の前に命をかけて約束されました」と述べますが、神様のみ旨とは何でしょうか? また、み旨の中心は誰でしょうか?それを知っているならば、分派的活動はできないはずです。
彼らは、彼らの「良心宣言」の結びで、「統一家の内部分裂が一日も早く終結され」といいますが、どうすれば分裂が解消するのでしょうか。すでに、何度も論述してきたので結論は言うまでもないことです。
郭グループの教えの第一のゆがみは、何でしょうか? それは、真の父母様に対するゆがみです。彼らは、顯進様に忠誠を誓い、神様のみ旨と摂理に命を懸けるといいますが、神様と人間の仲保者は、ただ一人です。それは「真の父母様」です。彼らには「真の父母様」の指示と命令に従う、絶対服従するという忠誠心が抜けているのです。
二人の主人に兼ね仕えることはできません。真の父母様と顯進様とどちらを選ぶかなのです。分裂の結果は明白です。「彼は栄え、私は衰える」です。彼とはメシヤのことです。
顯進様が「真の父母様」にお会いになられ、誤解が解けて「真の父母様」と心情一体化すれば、すべて解決します。簡単です。
― 以上 ―