「韓鶴子の不従順」を裏付けるみ言は存在しない・その2――18のみ言引用の〝虚偽〟を暴く

文責:教理研究院

                                       注、真の父母様のみ言は「青い字」で、UCI(いわゆる「郭グループ」)側の主張は「茶色の字」で区別しています。

 教理研究院はUCI(いわゆる「郭グループ」)側が広める金鍾奭著『統一教会の分裂』に対し、今まで発表した反論文で、この書籍の内容が真のお父様のみ言の改竄や意図的とも言える誤訳、文脈を無視したみ言引用などによる〝虚偽のストーリー〟であることを暴露してきました。
 『統一教会の分裂』は「韓鶴子の不従順」(245ページ)を〝裏付ける〟真のお父様のみ言であるとして18のみ言を引用しており、それらのみ言が「創始者(注、真のお父様)が韓鶴子に対する残念な感情や、統一原理に対する未成熟、家庭に対する責任など」(同)に言及したものであり、「創始者を不信する韓鶴子の態度」(同)について述べているものだと主張します。
 しかし、『統一教会の分裂』が挙げた18のみ言を検証すると、ことごとく〝虚偽〟に基づいた主張であることが分かります。すでに18のうち8つのみ言に対し、その引用・解釈が〝虚偽〟であることを暴露しましたが、今回は、さらに4つのみ言を検証します。これで18のうちの12のみ言引用の〝虚偽〟を暴くことになります。

(1)2004年12月4日のみ言の検証

 『統一教会の分裂』は247ページで、真のお父様が「韓鶴子に対する残念な感情」を表しているとして、2004年12月4日のみ言を引用します。

 「精子と卵子が出発して、神様の愛の心情を持った精子が出発して、何千万年です。定着することができませんでした。(精子が)真なる女性の、愛の相対の卵子の家に入って育つことができなかった。これなのです。そう、女性の子宮でそのような精子を育て、私がお母さんの心を持って愛そうという、愛の心を持つことができる女性がいるかというのです。そのような女性を探す為に、私が離婚もしたのです。何の話か分かりますか。ですから、お母さんに代わる候補者を立て訓練させるかもしれないです」(マルスム選集479-156)

 『統一教会の分裂』は、この内容が「韓鶴子の不従順」を裏付けるみ言であると述べます。しかし、これは〝虚偽の解釈・主張〟です。『統一教会の分裂』は、引用したみ言の直後の部分のみ言を隠蔽し、意味を改竄しています。
 真のお父様は、その直後で次のように語っておられます。

 ……そのような女性を探す為に、私が離婚もしたのです。何の話か分かりますか。ですから、お母さんに代わる候補者を立て訓練させるかもしれないです。……(離婚は)二度とあり得ないのです。あるとすれば、間違いなく(女性が)よじれたため、間違ったゆえに、そのような先生を迎えて、本当の妻の立場で(真のお父様に)侍る女性がどこにいますか?
 ですから、年の幼いお母様を育ててくるのです」(マルスム選集479-156、「茶色の字」は『統一教会の分裂』からの引用。「青い字」は教理研究院の翻訳、以下同じ)

 『統一教会の分裂』は、み言の青色部分を意図的に隠蔽しています。その隠蔽した部分で、真のお父様は(離婚は)二度とあり得ない」と語っておられます。すなわち、真の父母様の離婚は「あり得ない」と語っておられるのです。しかし、離婚が「あるとすれば、間違いなく(女性が)よじれたため、間違ったゆえ」であると語っておられます。もし、真のお母様が真のお父様と離婚するようなことがあれば、それは「間違いなく(女性が)よじれたため、間違ったゆえ」であり、真のお母様は「真なる女性の、愛の相対」ではないということなのです。しかし、実際には真のお母様は離婚されておらず、真のお父様からも離婚していない事実を見れば、このみ言は、真のお母様が「よじれ」ても「間違っ」てもおられないことを意味するものであり、真のお母様こそが「真なる女性」であることを証ししているみ言にほかなりません。

 また、真のお父様は「私が離婚もした」と語っておられますが、これは(女性が)よじれたため、間違ったゆえに」生じたというのです。このことで「神様の愛の心情を持った精子が出発して、……定着すること」ができませんでした。なぜなら、「女性の子宮でそのような精子を育て、私がお母さんの心を持って愛そうという、愛の心を持つことができる女性」が現れていなかったからです。ですから、「神様の愛の心情を持った精子」「真なる女性の、愛の相対の卵子の家に入って育つことができなかった」のです。それゆえ、真のお父様は「そのような女性を探す為」、苦労の道を歩まれたのです。
 そして真のお父様は、「神様の愛の心情を持った精子が出発して、……定着すること」ができる「年の幼いお母様」を探し立てられて、1960年、真の父母様は「小羊の婚宴」(聖婚)をされています。

 したがって、この2004年12月4日のみ言には、真のお父様の「韓鶴子の不従順」に対する「残念な感情」など一切ありません。むしろ、このみ言には、真のお父様が「年の幼いお母様を」探し立て「育てて」こられ、「妻の立場で(真のお父様に)侍る女性」として再創造し、「真なる女性の、愛の相対」が現れたという喜びの心情が込められているのです。

 『統一教会の分裂』は、真のお母様をおとしめようと、み言の重要な部分を隠蔽し、意味を改竄しているのです。『統一教会の分裂』が引用した2004年12月4日のみ言が「韓鶴子の不従順」を裏付けるみ言であるとするのは〝虚偽の主張〟です。

(2)2005年2月20日のみ言の検証

 『統一教会の分裂』は247ページで、真のお父様が「韓鶴子の不従順」に対し苦心しているみ言であるとして、2005年2月20日のみ言を引用しています。

 「先生はどうだと思いますか。お母さんと完全に一つになったと思いますか。完全に一つにならなければなりません。個人的に完全に一つとなり、お腹の中で双子なのです」(マルスム選集488-58)

 『統一教会の分裂』は、この内容が「不信する韓鶴子の態度」を裏付けるみ言であるとします。しかし、これも〝虚偽の主張〟です。『統一教会の分裂』は、引用した上記のみ言の前後の部分を隠蔽し、その意味を改竄しています。
 真のお父様は、このみ言の前後で次のように語っておられます。

 「ここで家庭を持っている人たち手をあげて見なさい。ご苦労だね。それは野生のオリーブの木の家庭ですか。真のオリーブの木の家庭ですか? 最近、女性の中で男性(夫)の前に絶対服従する女性は一人もいません。何故でしょうか? 夫たちが天使長です。僕と付いたからです。あのおばさんもそう? 統一教会もそうです。『ああ、先生が(二人を)結婚させたので、仕方なく生活するのであって、あんな奴(夫)死ねばいい』という思いを、時折する時がありますか、ありませんか?
 文サンヒ!(「そのような考えはしませんでした」)イライラする時があるでしょう?(「はい」)イライラするから仕方なくそのような思いが出るというのです。
 先生はどうだと思いますか。お母さんと完全に一つになったと思いますか。完全に一つにならなければなりません。個人的に完全に一つとなり、お腹の中で双子なのです。
 本来、アダムとエバは双子ですが、まず、アダムが(お腹から)先に出るのです。……無形の神様が二性性相でおられるときは双子として育ち、格位では男性格なのです。(アダムが先に出て)区別するのです。男性、女性に分かれて、これが大きくなって再び人として体を持ち、生理的構造はすべて同じなのです。ですから、双子となって生まれたのと同じであるというのです、神様オモニのお腹の中で(神様は)二性性相の中和的存在であり、格位では男性格主体なのです」(マルスム選集488-57~58。太字ゴシック、アンダーラインは教理研究院)

 『統一教会の分裂』は、このみ言のうち茶色の部分のみを引用しています。隠蔽した直前の部分で、真のお父様は「野生のオリーブの木の家庭」「夫たちが天使長」であるために「男性(夫)の前に絶対服従する女性は一人もいません」と語っておられます。
 さらに、「統一教会もそうです」とも語っておられます。その一例として、訓読会に参加している文サンヒ氏に対して、「『……あんな奴(夫)死ねばいい』という思いを、時折する時がありますか、ありませんか?」と尋ねられました。文サンヒ氏は「そのような考えはしませんでした」と答えましたが、真のお父様は「イライラするから仕方なくそのような思いが出る」と語られました。

 反対に「真のオリーブの木の家庭」である「先生はどうだと思いますか。お母さんと完全に一つになったと思いますか」と訓読会の参加者に尋ねられ、真のお父様が「完全に一つにならなければなりません」と語られました。その後で「個人的に完全に一つとなり、お腹の中で双子なのです」と語られたのです。これは「真のオリーブの木の家庭」である真のお父様と真のお母様が、「お腹の中で双子」として「完全に一つ」であることを説明しておられるみ言です。すなわち、真のお母様は「男性(夫)の前に絶対服従する女性」なのであって、真のお父様と真のお母様が「真のオリーブの木の家庭」であるということを証しておられるものです。ところが、『統一教会の分裂』は直前の部分を隠蔽し、意味を改竄しています。

 また、『統一教会の分裂』が引用したこのみ言の直後の部分で、真のお父様は「本来、アダムとエバは双子」であると語られ、神様オモニのお腹の中「双子となって生まれたのと同じである」と言われるのです。ここで、真のお父様が「お腹の中で双子」であると語っておられるように、真の父母様は共に神様オモニのお腹の中「双子となって生まれたのと同じである」というのです。すなわち、真のお父様と真のお母様は「双子となって生まれたのと同じである」ので「完全に一つ」であると述べておられるのが、このみ言の意味なのです。
 ここで、真のお父様は「無形の神様が二性性相でおられるときは双子として育ち、格位では男性格」であり、さらに(神様は)二性性相の中和的存在、格位では男性格主体」であると語っておられます。また、神様オモニのお腹の中「アダムとエバは双子」として育ったのだと語られました。ここで、真のお父様は、神様オモニのお腹の中でと語っておられるように、神様は「二性性相」の存在であられ、父なる神(神様アボジ)と母なる神(神様オモニ)の両方としての〝無形の父母〟であることに言及しておられます。まさに、『原理講論』に「父母なる神」(61ページ)、「天の父母なる神」(235ページ)とあるように、神様は「天の父母様」なのです。

 『統一教会の分裂』は、引用したみ言の直後の部分である、真の父母様は共に神様オモニのお腹の中「双子となって生まれたのと同じである」と語っておられる部分を意図的に削除することで、意味を改竄しているのです。『統一教会の分裂』は、「不信する韓鶴子の態度」という〝虚偽のストーリー〟を創作するため、み言の重要な部分を隠蔽しています。『統一教会の分裂』が引用した2005年2月20日のみ言は「韓鶴子の不従順」を裏付けるものではありません。これは〝虚偽の主張〟にほかなりません。

(3)2005年2月21日のみ言の検証

 『統一教会の分裂』は247~248ページで、真のお父様が「韓鶴子の不従順」に対し苦心しているみ言であるとして、2005年2月21日のみ言を引用しています。

 「統一教会に中心がありますか。家庭的中心がありますか。先生も未だに、お母さんを中心として越えることができる峠を越える為に、執拗に耐えているのです。……一人の女性を育て、理想的な妻をつくることが、世界統一より難しいのです。『宇宙主管を願う前に自己主管を完成せよ』ということよりも難しいのです。それをお母さんが分かっていません。今聞いているでしょう。今から知らなければならない。一昨日お母さんが『先生は原理的に成されますが、私はそうではありません』と言うのです。これ以上怖い言葉がどこにありますか。目の前にいます」(マルスム選集488-156)

 『統一教会の分裂』(日本語版)は、このみ言を「創始者を不信する韓鶴子の態度」に言及したみ言であるとしています。しかし、これもみ言改竄による〝虚偽の主張〟です。
 まず、『統一教会の分裂』が引用したみ言には、「……」で省略した部分がありますが、これは重要な部分を隠蔽するためです。以下、「……」の部分を青い文字で引用します。

 「先生も未だに、お母さんを中心として越えることができる峠を越える為に、執拗に耐えているのです。目玉が飛び出す困難があっても舌を噛みながら(お母様に)話をしないのです。一人の女性を育て、理想的な妻をつくることが、世界統一より難しいのです。『宇宙主管を願う前に自己主管を完成せよ』ということよりも難しいのです。それをお母さんが分かっていません。……」(マルスム選集488-156)

 この『統一教会の分裂』(日本語版)が引用したみ言には、重要な部分の隠蔽とともに意図的な〝誤訳〟があります。ここで「それをお母さんが分かっていません」と訳しますが、正しくは「そのことをお母様は知りません」になります。真のお父様が「目玉が飛び出す困難があっても舌を噛みながら(お母様に)話をしないのです」と語られた重要な部分を削除することで、お母様が「理解していない」という意味での「分かっていません」を訳にあてて、意味を改竄しています。しかし、これは「そのことをお母様は知りません」と訳さなければなりません。
 このように、『統一教会の分裂』は「韓鶴子の不従順」な姿を描こうとして、み言の重要な部分を隠蔽し、真のお父様の語っておられる真意を歪めて〝虚偽の主張〟をしています。
 また、『統一教会の分裂』はみ言の茶色部分に続いて次のように引用しています。

 「……それをお母さんが分かっていません。今聞いているでしょう。今から知らなければならない。一昨日お母さんが『先生は原理的に成されますが、私はそうではありません』と言うのです。これ以上怖い言葉がどこにありますか。目の前にいます(マルスム選集488-156~157)

 『統一教会の分裂』(日本語版)はこのみ言を「一昨日お母さんが『先生は原理的に成されますが、私はそうではありません』と言うのです。これ以上怖い言葉がどこにありますか。目の前にいますと翻訳しますが、これもみ言の改竄です。
 正しく翻訳すれば、次のようになります。

 数日前した話、『先生は原理的にしますが、私はそうではありません』というのです。それ以上、恐ろしい言葉がどこにありますか? 目の前において(翻訳は教理研究院)

 内村鑑一訳『統一教会の分裂』(日本語版)は、主語としてお母さんがという言葉を勝手に書き加えており、み言の改竄をしています。この書き足しによって、内村鑑一氏は、真のお母様が「先生は原理的に成されますが、私はそうではありません」と語っておられるかのように意味を変えているのです。『統一教会の分裂』は、「韓鶴子の不従順」という〝虚偽のストーリー〟を描くために、捏造行為をしています。正しくは「数日前した話」となります。
 さらに、「目の前にいます」と訳していますが、これも意図的なみ言の改竄です。正しくは「目の前において」です。『統一教会の分裂』はみ言を改竄し、主語を「お母さんが」にすり替え、さらには「目の前にいます」とすることで、まるで「創始者が韓鶴子に対する残念な感情」を抱いているかのように読者を信じ込ませるよう誤導しているのです。
 また、『統一教会の分裂』はこのみ言の直後の部分を隠蔽しています。

 「……一昨日お母さんが『先生は原理的に成されますが、私はそうではありません』と言うのです。これ以上怖い言葉がどこにありますか。目の前にいます。ためらわず先生はそれを忘れてしまうのです。怨讐を忘れるのと同じです。怨讐がいれば忘れるのです。(先生は)名前を忘れてしまい、顔を忘れてしまうのです(マルスム選集488-156)

 真のお父様は、「先生は原理的に成されますが、私はそうではありません」という「恐ろしい言葉」「忘れてしまう」と語っておられます。これは、誰かが真のお父様に「数日前した話」なのであり、そのような「恐ろしい言葉」を発した人物の「名前を忘れてしまい、顔を忘れてしまう」のだと語っておられるみ言です。ところが、『統一教会の分裂』はこの内容が、お母様が語られた言葉であるかのように改竄しており、これを「不信する韓鶴子の態度」を裏付けるみ言であるとしているのです。これは、とんでもないみ言の改竄であり、〝虚偽の主張〟です。

(4)2005年3月2日のみ言の検証

 『統一教会の分裂』は248~249ページで、真のお父様が「韓鶴子の不従順」に対し苦心しておられるみ言であるとして、2005年3月2日のみ言を引用します。

 「お母さん、しっかり理解しなさい。神様がお母さんを中心として、先生と一つになれとは言いません。そんな道理はありません。心の位置に夫を中心として一つとなった後、その夫と一つとなった神様を中心として、絶対信仰・絶対愛・絶対服従しなければなりません。……お父さんよりお母さんを好きになるのは何故か。お母さんと通じれば無事だから。お父さんを騙してするから。そうしてみなさい。それは全て壊れていくのです。その子孫は、すでに決着が着くのです。お父さんの承諾を受けなければなりません」(マルスム選集489-222~223)

 『統一教会の分裂』はこの内容が「不信する韓鶴子の態度」を裏付けるみ言であると述べます。しかし、これも〝虚偽の主張〟です。『統一教会の分裂』は、引用したみ言の直前の部分を隠蔽し、意味を改竄しています。
 真のお父様は、直前で次のように語っておられます。

 「韓国の歴史において、息子娘は絶対に、父の息子娘という言葉が合うのです。最近、狂った人たちが…。戸主はどうなるの? 互いが戸主の看板を付ければどうなるの? 父が息子娘を治め、妻まで治めなければならないのに、妻が思い通りにし、息子娘が思い通りにして主人になるならば、父は何になるのですか? 神様を踏みつけて、上を、前をすべて踏みつけようというのではないですか? そんな考えをしているとそれは滅びます! 滅びる輩たちがそのような話をするのです。お母さん、しっかり理解しなさい。……(マルスム選集489-222)

 『統一教会の分裂』は、み言の青色の部分を隠蔽し、茶色の部分から引用を始めています。その隠蔽した直前の部分で、真のお父様は「最近、狂った人たちが…。戸主はどうなるの?」と語っておられます。このみ言を理解するには、2005年当時の韓国の状況を知らなければなりません。
 その当時、韓国の憲法裁判所が「戸主制」に対して違憲判決を下したことが韓国内で話題となり、韓国国会内でも「戸主制」の廃止が議論されていました。実際に2005年3月2日、韓国国会は「戸主制」を廃止する民法改正案を可決しています。
 そのような韓国の「戸主制」廃止の動きについて、真のお父様は「韓国の歴史において、息子娘は絶対に、父の息子娘という言葉が合う」と語っておられます。さらに、真のお父様は「互いが戸主の看板を付ければどうなるの? ……妻が思い通りにし、息子娘が思い通りにして主人になるならば、父は何になるのですか?」と懸念され、「神様を踏みつけて、上を、前をすべて踏みつけようというのではないですか? そんな考えをしているとそれは滅びます」と危惧しておられます。真のお父様は「滅びる輩たちがそのような話をする」ので、そのことを「お母さん、しっかり理解しなさい」と念を押しておられます。

 そして、真のお父様は、天の秩序が「神様がお母さんを中心として、先生と一つ」になることではなく、「夫と一つとなった神様を中心として、絶対信仰・絶対愛・絶対服従」しなければならないと語られ、天の秩序を明確にしておられるのです。ところが、『統一教会の分裂』は直前の部分を意図的に削除することで、み言の意味を改竄しています。このみ言は「韓鶴子の不従順」を裏付けるものではありません。
 また、『統一教会の分裂』が引用した真のお父様のみ言には、「……」で削除した部分がありますが、これは重要な部分を隠蔽するためです。以下、「……」の部分を青い文字で引用します。

 「心の位置に夫を中心として一つとなった後、その夫と一つとなった神様を中心として、絶対信仰・絶対愛・絶対服従しなければなりません。……だから、サタン世界の息子娘たちがお母さんを好むのは、お父さんよりお母さんを好きになるのは何故か。お母さんと通じれば無事だから。お父さんを騙してするから。そうしてみなさい。それは全て壊れていくのです。その子孫は、すでに決着が着くのです。お父さんの承諾を受けなければなりません」(マルスム選集489-222~223)

 『統一教会の分裂』が引用したみ言は、「だから、サタン世界の息子娘たちがお母さんを好むのは」の重要な部分を隠蔽しています。すなわち、真のお父様はサタン世界の息子娘たちが……お母さんを好きになるのは何故か」と問われ、その理由について「お母さんと通じれば無事だから。お父さんを騙してするから」だと語っておられるのです。ところが、『統一教会の分裂』は「創始者を不信する韓鶴子の態度」という〝虚偽のストーリー〟を描くために、サタン世界の息子娘たちがという主語の重要な部分を削除することで、まるで「お母さん」が真のお母様のことを指しているかのように思わせて、意味を改竄しているのです。

 以上のように、『統一教会の分裂』は、2004年12月4日、2005年2月20日、同年2月21日、同年3月2日の4つのみ言を引用して、それらが「韓鶴子の不従順」を裏付けるみ言であると主張していますが、それらを検証すると、ことごとくみ言の前後の部分を隠蔽し、自分たちの主張に合致するよう〝詐欺的〟引用をしており、日本語訳では、内村鑑一氏が意図的な〝誤訳〟までしているのです。さらに、恣意的な解釈によって、み言の意味をも改竄しています。
 私たちはこのようなみ言の意図的引用と〝誤訳〟、改竄による、〝虚偽の解釈・主張〟に惑わされてはなりません。真の父母様のみ言を純白な心で正しく理解し、天の父母様と真の父母様の心情、事情、願いと一つとなってVISION2020勝利のために、邁進していかなければなりません。