文責:教理研究院
注、真の父母様のみ言は「青い字」で、UCIおよびFPA(いわゆる「郭グループ」)側の主張は「茶色の字」で区別しています。
「文顯進様を支持する有志の会」は「ONE TRUTH有志の会」というブログで、郭錠煥氏のインタビュー映像(トゥルーレガシーTV)を掲載して各方面に拡散しています(2020年10月21日現在、7つの映像を掲載)が、この映像における郭錠煥氏の真のお父様のみ言の引用は不正確であり、み言の恣意的解釈が散見します。
郭錠煥氏のこのインタビュー内容は、2019年3月2日に出版された郭錠煥著『事必帰正』(日本語版)と類似するもので、真のお母様が真のお父様の意向に反して陰謀を企て、三男の顯進様を統一家の組織から追い出したという、いわゆる「真のお母様陰謀論」という虚偽に基づくものです。これはUCIを支持する人々が広めてきた金鍾奭著『統一教会の分裂』と軌を一にするものであり、〝虚偽のストーリー〟にほかなりません。
すでに教理研究院は、UCI、FPA〈家庭平和協会〉(いわゆる「郭グループ」)を支持する人々のかたる〝虚偽の主張〟に対し、彼らの真のお父様の〝み言改ざん〟を指摘しながら、真のお父様のみ言と統一原理に基づいて反論してきました。その集大成として、2019年8月10日に『虚偽に満ちた金鍾奭著「統一教会の分裂」――軌を一にする郭錠煥著「事必帰正」』(光言社)を出版しました(以下、『虚偽に満ちた』)。
郭錠煥氏の書籍は、真のお父様のみ言の根拠をほとんど示さず、自身の自叙伝のような体裁で書いているため、その〝虚偽性〟を見破るのは簡単なことではありません。しかし、『虚偽に満ちた』の巻末に掲載したUCI側の〝虚偽の主張〟と「原理のみ言」の比較対照一覧表【今回は「後継の秩序」などに関する部分を文末に掲載】を見れば、金鍾奭氏の『統一教会の分裂』と郭錠煥氏の『事必帰正』の書籍の内容が、いかに〝虚偽の主張〟において軌を一にするものであり、かつ真のお父様のみ言と食い違っているのかを理解することができます。郭錠煥氏が述べる〝虚偽の言説〟は、すでに『虚偽に満ちた』で論破されており、この書籍の内容こそが二つとない「一つの真実」です。
今回は、郭錠煥氏のインタビュー映像(トゥルーレガシーTV)の第4編「お母様が第2の教主?」、第5編「顯進様の登場、隠された本当の意味」、第7編「偽の天一国憲法と根本のない法統の登場」で述べる「後継の秩序」に関して、お父様のみ言からその誤りを指摘します。(注、『虚偽に満ちた』からの引用については、引用の終了部分に(『虚偽に満ちた』○○ページ)に網掛けをして表示しています。)
(1)真のお父様は「お母様は第二教主」と宣布された
郭錠煥氏はインタビュー第4編で、真のお父様が「第二教主」について語られた時期を、次のように述べます。
「お父様がアメリカでこの(第二教主に関する)み言葉を語られたのを、私は直接聞きました。ところがその時、お父様の年齢は1980年代なので60歳代でした。常識的に考えれば60歳になられたお父様が、後継者また第2教主について語られるはずがあるでしょうか。その当時アメリカでのお父様の状況は非常な状況で、常識では簡単に理解できない、とても緊迫した非常な状態でした。アメリカの主流社会の指導層はお父様を監獄に送ろうとして到底口にもできないことをしました」(映像2分20秒~3分19秒)
郭錠煥氏は、真のお父様の「第二教主」に関するみ言を「直接聞きました」と自負し、このみ言の語られた時期を「1980年代」として、真のお父様の年齢が「60歳代」であったと曖昧に述べます。しかし、これは時期も年齢も誤りです。
1990年3月27日、第31回「真の父母の日」に真のお父様は「女性解放圏」を宣布され、「お母様は第二教主」であると語られました。それは、真のお父様が満70歳、真のお母様が満47歳です。
真のお父様は、次のように語っておられます。
「これからは先生がいなくても、お母様一人でみ旨に何の支障もないというのです。今までは、女性が天地を代表する摂理の代表者として立つことはできなかったのですが、父母の愛と一体的理想を中心として、初めてお母様を中心とする女性全体の解放圏が地上に宣布されたのです。……真の父母の聖婚から30年たって女性解放を宣布したというのです。ですから、先生が一人でいても真の父母様の代身であり、お母様が一人でいても真の父母様の代身です。『レバレンド・ムーンが古希を過ぎて70を越えたので後継者が現れないのか?』そんな言葉はやめなさい。レバレンド・ムーンの夫人は47歳にしかなっていません!……ですから、先生が第一教主、その次に、お母様は第二教主だということです」(マルスム選集201-127~128、1990年3月27日)
真のお父様が「お母様は第二教主」と語られたのは1990年3月27日、第31回「真の父母の日」で、1960年のご聖婚から満30年となる年です。
真のお父様は、この日「初めてお母様を中心とする女性全体の解放圏が地上に宣布され……真の父母の聖婚から30年たって女性解放を宣布した」と語られました。この宣布によって「先生が第一教主、その次に、お母様は第二教主」となり、「女性が天地を代表する摂理の代表者として立つこと」ができる時代が開かれました。それゆえ、真のお父様は「これからは先生がいなくても、お母様一人でみ旨に何の支障もない」と語られたのです。
(2)「第二教主」は「この世的な言葉」と述べる郭錠煥氏の誤り
郭錠煥氏はインタビュー第4編で、「第二教主」について次のように述べます。
「第2の教主という言葉は一般的に宗教団体の中でも新興宗教やさらにはカルトまで含めて、その創始者や継承者を言う場合が大部分であり、その為にその言葉自体に対して、一般的に否定的なイメージが多いのです。……この第2の教主という言葉も、結局は神様の摂理を進める中心人物の継承問題と関係があるのですが、摂理の中心核であり核の中でも核である、アダム・第2アダム・第3アダム、こういう全ての中心の中の中心人物の縦的な継承、継代を続けていく問題は全て、神様の真の愛・真の生命・真の血統と関連づけて説明されるべきであり、それ以外には関連がありません。……第2の教主といった言葉は、この世的な言葉であり、基本の神様の創造理想と合う言葉ではありません」(映像6分52秒~9分50秒)
郭錠煥氏は、「第2の教主といった言葉は、この世的な言葉であり、基本の神様の創造理想と合う言葉ではありません」と述べます。しかしながら、真のお父様が語られた「第二教主」は、郭錠煥氏が言う「この世的な言葉であり、基本の神様の創造理想と合う言葉」ではありません。
真のお父様は「第二教主」について、次のように語っておられます。
「お母様は私の影のようです。ついてまわる影のようなので、私は実体をもった主体の教主であり、お母様は対象の教主です。それで、私は第一教主、お母様は第二教主です。何を中心としてですか。愛を中心としてそうだというのです」(『真の父母の絶対価値と氏族的メシヤの道』116ページ)
真のお父様が語られる「第一教主」「第二教主」とは、「実体をもった主体の教主」と「対象の教主」の関係であり、その主体と対象が〝真の愛〟を中心に一つであるため、「お母様は私の影のようです。ついてまわる影のよう」に一体不可分の関係だと語っておられるのです。それは、神様の創造理想を完成した真の夫婦の関係であり、人類の「真の父母」の位相なのです。
ところが、郭錠煥氏は「第2の教主という言葉は一般的に宗教団体の中でも……その創始者や継承者を言う場合が大部分」であり、「神様の摂理を進める中心人物の継承問題と関係がある」などと世俗的に述べます。
教理研究院は、真のお父様の‶後継の秩序〟について、すでに『虚偽に満ちた』で明らかにしています。以下、『虚偽に満ちた』から引用します。
「『統一教会の分裂』には、『後継者を誰にするかについて、創始者の態度はハッキリしなかった』(69~70ページ)と書かれていますが、しかし、これは事実と違っており、真のお父様の後継に関する秩序は明確なものでした。
2000年3月10日、真のお父様は80歳のときのみ言で『先生が霊界に行くようになればお母様が責任を持つのです。その次には息子・娘です。息子がしなければなりません。息子がいなければ、娘がしなければなりません。後継する者が誰だということは既に伝統的に全て(準備が)なされています』(マルスム選集318巻-260ページ。以下、巻とページ数は省略)と語っておられます。
このように、まず、『先生が霊界に行くようになればお母様が責任を持つ』ということであり、次に『息子・娘』ということです。そして、注目すべき点は『息子がいなければ、娘がしなければなりません』と語っておられる点です。このように、真のお父様は、相続者としての〝後継〟の秩序について明確にしておられます。
また、真のお父様は70歳の古希のとき、『私(注、お父様)がいなくても、お母様の前に一番近い息子・娘が第三の教主になるのです』(同、202-83~84)と明言され、さらに『先生が一人でいても真の父母様の代身であり、お母様が一人でいても真の父母様の代身です。「レバレンド・ムーンが古希を過ぎて70を超えたので後継者が現れないのか?」そんな言葉はやめなさい。……先生が第一教主、その次に、お母様は第二教主だということです』(同、201-126)と語っておられます。
このように70歳や80歳の節目のときに明確に〝後継の秩序〟を述べておられるというのが真相です。そして、90歳のときに真のお母様との『最終一体』を宣言しておられます。
ところで、2000年3月31日、顯進様が世界大学連合原理研究会の世界会長に就任しました。その頃から、その関係者が顯進様を真のお父様よりも前面に押し立てて報告するようになっていきました。それを受けて、お父様は同年5月31日、顯進様に対し『警告』のみ言を語っておられます。
『父の伝統に従って、母の伝統に従って、三番目に息子である。それを知っているの? ……母の伝統を立てる前に息子の伝統を立てることができないことを知っているの?』(同、323-83)
このように語られ、まず父、そして母であり、息子は三番目である、と念を押されたうえで、『顯進は私が前に立たせているのです。立たせることで、先生より前面に押し立てて報告するなというのです。分かりますか。何のことか? 統一教会から党派をつくる輩(分派)になります。……恐ろしく、とんでもないことです。ですから、転換時代に精神を引き締めなければなりません』(同、323-91~92)と語っておられます。
重要なこととして、まず父、そして母、それから、真のお母様に一番近い息子・娘というのが、真のお父様が明確に指導しておられる〝秩序〟ということになります。お父様は、父と母が立てた伝統に従って息子が伝統を立てるように忠告しておられるのです。
さらに、真のお父様は、世界平和統一家庭連合時代とは何かについて、『長子と次子は母親の名のもとに絶対服従しなければならないのです。服従するようになれば父と連結します』(『主要儀式と宣布式Ⅲ』151ページ)と語られ、母を通じて父に連結するように指導しておられます。したがって、後継の問題に関して、お父様の態度が曖昧であったなどというのは虚偽の主張です」(『虚偽に満ちた』19~21ページ)
以上のように、真のお父様は〝後継の秩序〟について「先生が第一教主、その次に、お母様は第二教主」であり、「先生が霊界に行くようになればお母様が責任を持つ」ようになると語られました。そして、「私(注、お父様)がいなくても、お母様の前に一番近い息子・娘が第三の教主になる」と明確にしておられます。
(3)郭錠煥氏による造語「摂理的な長子」の誤り
郭錠煥氏はインタビュー第5編で、1998年7月19日の顯進様の「世界副会長就任式」が「摂理的な長子を立てる歴史的な日」(映像2分00秒~2分06秒)であると述べます。
しかし、真のお父様のみ言に「摂理的な長子」という言葉はありません。これは、郭錠煥氏ならびにUCIを支持する人々による造語にほかなりません。
教理研究院は、この郭錠煥氏の主張が真のお父様のみ言に基づかない〝虚偽の言説〟であることを、すでに『虚偽に満ちた』で明らかにしています。
以下、『虚偽に満ちた』から引用します。
「『長子』に関する真のお父様のみ言を引用します。
『尹博士、統一家において長子は誰ですか。(「孝進様です。」)孝進より先生の息子、娘です。十二支派(の全て)が長子なのです』(マルスム選集133-244)
1998年7月19日、真の子女様の三男・顯進様が世界平和統一家庭連合の世界副会長に就任した出来事を、『統一教会の分裂』では『長子相続』(176ページ)と位置づけます。
真のお父様は、『長子』とは『先生の息子、娘』であると語っておられます。み言に基づけば、全ての子女様が『長子』なのです。もし、顯進様の世界副会長の就任が『長子相続』というなら、2008年4月18日、七男の亨進様が世界会長に就任した出来事も、さらに2015年3月6日、五女の善進様が世界会長に就任した出来事も『長子相続』としなければならないでしょう。お父様は、『長子』は息子だけでなく、『先生の息子、娘です。十二支派(の全て)が長子なのです』と語っておられます。ゆえに、五女の文善進様も長子なのです。
ところが、『統一教会の分裂』は、顯進様のみを『長子相続』とします。これは、真のお父様のみ言に基づかない〝偏った認識〟によるものです。
すなわち、自分こそが長子であり、後継者なのだという〝恣意的な摂理観〟を持っているがゆえに、真のお父様のみ言と異なる〝誤った摂理観〟が生じたものと言えます。長子は顯進様だけではありません」(『虚偽に満ちた』116~117ページ)
(4)天一国最高委員会は「法統」だと主張する誤り
「顯進様を支持する有志の会」は、郭錠煥氏のインタビュー第7編の説明文で「真のお父様の聖和以後、教権派の責任者達は、お父様が指示されたものとは全く異なる天一国の憲法を発表しました。そしてそこでは、真の父母様の聖和後には、『血統』(真の子女)ではなく、『法統』すなわち教権派の彼らがすべてを率いていくことが既定路線となっている」と述べています。
また、郭錠煥氏もインタビューで「お父様は既に聖和されましたが、彼らはお母様の聖和以後までを考えながら、自分たちが天一国での最高の決定議決権を、正にこの(天一国最高)委員会に与えると規定しています。私がそれを見て感じた最初の印象は、『ははあ、これはこの人たちがこうしてこれから真の父母がおられなければ真の家庭まで全て除去して、自分たちがこれ(委員会)を中心として法統として引き継ぐ可能性もあるな』と思いましたが、……神の摂理と原理、またはお父様のみ言から見て、話にもならないことです」(映像10分04秒~11分19秒)と述べます。
教理研究院は、これらの主張が〝虚偽〟であることを、すでに『虚偽に満ちた』で明らかにしています。
以下、項目別に、『虚偽に満ちた』から引用します。
①真のご家庭を中心とした天一国最高委員会
「UCI側は、天一国最高委員会が『真の父母様の直系子女ではなく、能力のある人』が継承し、『法を中心』とした後継構図を描いていると述べ、『真の家庭が意図的に排除された天一国最高委員会』であると批判します。
しかし、『天一国憲法(教会法)』の第三章『天一国最高委員会』には、次のように書かれています。
『第28条(最高議決機関)天一国は、最高議決機関として天一国最高委員会を置く。第29条(構成)1.天一国最高委員会は、13名で構成される。第30条(委員長・副委員長)1.委員長は、真の父母様の家庭の中から真の父母様が任命し、天政苑の世界会長職を兼ねる事が出来る』」(『虚偽に満ちた』163~164ページ)
このように、「『天一国憲法(教会法)』の第三章『天一国最高委員会』には……第30条(委員長・副委員長)1.委員長は、真の父母様の家庭の中から真の父母様が任命し……」とあることから分かるように、天一国最高委員会は『真の家庭が意図的に排除』された組織であるというUCI側の主張は誤りです。
②真の父母様のみ言の具現化が天一国最高委員会
「UCI側は、天一国最高委員会は『真の子女様を除いて、法を中心として、最高委員会』であると主張し、批判します。しかし、真のお父様は、2009年3月10日の訓読会で、次のように語っておられます。
『五権分立として新しい世を造る憲法の条項を全て作っています。……2013年1月13日が過ぎれば、その法のとおりに生きなければなりません。たくさん話をしましたが、法のとおりに生きられない人は離れてしまいます』(マルスム選集609-186~187)
『天一国憲法(教会法)解説法源編』(韓国版)の第一部総論には、次のように書かれています。
『三権分立ではなく言論界と銀行界を含めた五権分立、今後、立法部・司法部・行政部と銀行・言論界』(89ページ)
『天一国最高委員会は天一国の最高議決機関であり(28条)、天政苑は天一国の行政権(37条)、天議苑は天一国の立法権(47条)、天法苑は天一国の司法権(59条)、天財苑は天一国の財政権(64条)、天公苑は民意収斂・報道・広報に関する権限(69条)を持つ』(93ページ)
『「天一国憲法(教会法)」は真の父母様のみ言に従って、天一国を実体的に定着・完成させる普遍的であり実質的な生活体制と国家の教会体制、そして世界の教会体制を備えるために制定』(4ページ)され、『真のお父様の聖和一周年を迎え、真のお母様は「天一国憲法」を奉呈』(3ページ)されました。
以上を見ても、天一国最高委員会に対する、『真の子女様を除いて、法を中心として、最高委員会』というUCI側の批判は誤りです。天一国最高委員会とは、前項で述べた『天一国憲法(教会法)』第三章第30条にあるように『真の父母様を中心とした真のご家庭が中心の最高議決機関』であり、「『天一国憲法』を中心とした最高議決機関」です。これらは、真の父母様のみ言に基づいてなされていることなのです」(『虚偽に満ちた』165~166ページ)
③真の父母様の直系子女による「継承」のための天一国最高委員会
「UCI側は、天一国最高委員会とは『真の父母様の直系子女ではなく、能力のある人が継承』する『法統継承』であると批判し、真のお母様は「『法統継承』のために長子を追放」したとまで主張します。
それは『顯進様を追い出す』ためであり、『摂理的長子を潰す』ためだったと述べています。そして、『韓鶴子は血統信仰に基づいた後継者選択を放棄した』というのです。
すでに、『長子』に対する真のお父様のみ言の説明部分で述べたように、以上のUCI側の批判は、お父様の『長子』のみ言に対する無理解、〝無知〟に基づくものにすぎません。
天一国最高委員会とは『真の父母様の直系子女様』による継承であり、直系子女様を除外し、能力のある人が継承する『法統』ではありません。真のお母様が『顯進様を追放』する目的のために『天一国最高委員会』を立てられたというのは、虚偽の説明にほかなりません。
真のお父様は、1985年8月16日の『一勝日』のみ言で、〝後継〟の問題について次のように述べておられます。
『これから、先生以後に、孝進の後孫たちがそうするとき、代々に亘って受け継いでいくのです。誰が継代を受け継ぐかという問題ですが、もちろん、長男が受け継ぐのが原則です。しかし、長男がすべてにおいて不足のため、伝統を受け継ぐことができない場合は、兄弟たちを集めた公的会議の場で話し合わなければなりません。兄自身が自己の不足を認め、『家庭の伝統を立てることができないために、誰かが私の代わりに立って欲しい』と願い出るべきです。そのような要請があれば、公的会議または家庭会を開き、全員が祈祷した後に選定されなければなりません。
では、どのような人を選定すべきでしょうか。より犠牲になってきた人、よりアベル的伝統歴史を受け継いだ人。命令だけするのではなく、命令を受ける人に福を与えるための道を行く人でなければなりません』(『祝福』1985年冬季号、20ページ)
このみ言で、真のお父様は「誰が継代を受け継ぐかという問題ですが、もちろん、長男が受け継ぐのが原則です。しかし、長男が……伝統を受け継ぐことができない場合は、兄弟たちを集めた公的会議の場で話し合わなければなりません」と語っておられます。
そして、真のお父様は2009年3月10日の訓読会で、「2013年1月13日が過ぎれば、その法のとおりに生きなければなりません。……法のとおりに生きられない人は離れてしまいます」と語られました。
顯進様は、2009年3月8日のいわゆる『束草事件』の後、真の父母様のもとを離れてしまいました。2012年9月3日の真のお父様の聖和直後、顯進様は『韓国内の統一教会勢力と決別して世界平和運動に専念する』と語り(『月刊朝鮮』2012年12月号)、同年9月13日には『自身の道を行く』(『統一教会の分裂』214ページ)と述べて、2013年天暦1月13日の『天一国基元節』以降、家庭連合と完全に決別。2017年12月2日にはFPA(家庭平和協会)という別組織を立ち上げ、非原理集団の活動をさらに強めています。
真のお父様が『2013年1月13日が過ぎれば、……法のとおりに生きられない人は離れてしまいます』と述べられたように、顯進様は、真の父母様のもとから完全に離れてしまったのです。お父様が、『兄弟たちを集めた公的会議の場で話し合わなければなりません』と語っておられるにもかかわらず、現在の顯進様は、真のお母様や他の真の子女様たちとの話し合いすらできない状況です。しかしながら、真の父母様は、顯進様が一日も早く、本来の位置と状態に戻ってこられることを切に願っておられます。
結論を述べると、『統一教会の分裂』が述べる、真のお母様が『「法統継承」のために長子を追放』したというのは虚偽の説明であり、顯進様が真のお父様のみ言に従わずに、真の父母様のもとから離れてしまったというのが真相なのです」(『虚偽に満ちた』166~168ページ)
以上のように、郭錠煥氏のインタビュー映像の主張は、真のお父様が語られる「後継の秩序」とことごとく食い違っています。真のお父様のみ言を、自分たちの主張に合致するようにねじ曲げて解釈し、真の父母様を不信させようと目論む郭錠煥氏の〝虚偽の言説〟に惑わされてはなりません。
【文末資料】『虚偽に満ちた』の一覧表から抜粋引用